2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H04898
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水沼 正樹 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (10343295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中の 三弥子 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (40397724)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | メチオニン代謝 / 酵母 / 長寿 / メチル基転移酵素 / テロメア |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、酵母の長寿変異株の取得に成功した(SSG1と命名)。SSG1はメチル基供与体であるS-アデノシルメチオニンを高蓄積した。このことから、メチル化反応と長寿との関連が予想された。そこで、メチル基転移酵素に注目した。酵母では、メチル基転移酵素は70種類くらい存在しており、まずはそれら全てについて破壊株を作成した。sah1変異株は温度感受性で、SSG1 sah1二重変異株はほぼ野生株と同等の増殖を示す。そこで、各メチル基転移酵素破壊株とSSG1 sah1二重変異株との三重破壊株を構築し、その増殖を調べた。SSG1に依存した増殖に必要なメチル基転移酵素であれば三重破壊株の増殖はsah1変異株程度にまで遅延すると予想された。実際、三重変異株の増殖が悪くなるものが複数取得された。これらのように、遺伝的に取得できたメチル基転移酵素は寿命制御に関わる可能性が高いと予想されたことから、それらから優先して寿命を測定した。またsah1株は顕著にテロメア長が短いことから、メチル基転移酵素破壊株のテロメア長も全て測定した。その結果、増殖に関係するもの寿命に関連するもの、テロメア長に関連すものなど、幾つか興味深いものが得られた。現在、これらを使って詳細に解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた破壊株が全て作成できた。またこれらを使って、寿命、テロメア長など調べたところ、面白いものが見つかった。計画通りの内容で研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
取得した三重変異株を使って順次、解析を進めていく。また、S-アデノシルメチオニンの清酒酵母における生理的意義も同時に調べていく。
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Research Products
(36 results)