2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high performance separation and purification technology for cell therapy and biopharmaceuticals
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16H05083
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金澤 秀子 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (10240996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾野 絵理 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 研究員 (10424102)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 温度応答性高分子 / タンパク分離 / 抗体医薬 / 細胞クロマトグラフィー / 温度応答性クロマトグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞治療・再生医療の実用化には,治療に用いられるiPS 細胞や幹細胞由来の特定細胞の効率的な分離の技術の開発が不可欠であり,現実的な治療コストの実現のためにも極めて重要である。本研究では,申請者らが開発した刺激応答性高分子を用いた新しい概念の分離システムを基盤とし,標的選択性を有した機能性高分子の開発により,治療に必要な細胞の特性を保持したまま分離する技術,選択的細胞クロマトグラフィーシステム及びバイオ創薬のためのタンパク分離精製システム創製について検討した。 poly(N-isopropylacrylamide) (PNIPAAm)に正荷電を導入した共重合体を修飾した充填剤を用いた細胞分離カラムを作製し,モデル細胞としてヒト骨髄性白血病細胞(HL-60細胞),ヒト急性T細胞性白血病細胞(Jurkat細胞)の分離を行ったところ,温度変化による細胞の保持及び溶出を実現した。また,修飾するポリマー中に含まれる正電荷のモノマーの含有量,ポリマーの修飾構造により,細胞の溶出挙動を制御可能であった。本研究により細胞種による溶出挙動の差を利用した細胞分離の可能性を示した。温和な条件下での細胞分離が可能となるため,活性維持や工程の簡略化への貢献が期待できる。 タンパクの分離精製については,本研究で新規に開発した温度応答性固相抽出カラムにより,抗体医薬品の生理活性を維持しながら精製できることが示された。また,可変部位の違いのみで抗体同士の分離が可能であることから,抗体のFc領域と結合するプロテインA担体とは異なる機構で選択的に分離できることが示された。本研究では安価なシリカビーズを用いており,ラボスケールの抗体精製用固相抽出カラムのみならず,スケールアップによってバイオプロセスにおける精製法として,さらには抗体医薬品のみならず様々なタンパク質製剤の精製への応用も期待できる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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