2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of diversity and universality in angiogenesis by in vivo imaging
Project/Area Number |
16H05125
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
福原 茂朋 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (70332880)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 血管新生 / 血管内皮細胞 / ペリサイト / 創傷治癒 / ゼブラフィッシュ / 蛍光イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ゼブラフィッシュを用いた蛍光イメージング技術を駆使して、生理的および病的な血管新生を細胞生物学的及び形態学的な視点により解析し、血管新生の分子機構の多様性と普遍性を解明することを目的としている。平成30年度は、創傷治癒における血管新生の制御機構について解析を進め、その成果を論文として発表することができた(Noishiki, Yuge et al. Angiogenesis 2019)。以下に研究成果を示す。 生理的血管新生の制御機構を理解するため、創傷治癒における血管新生のライブイメージング解析を実施した。内皮細胞およびペリサトを可視化するゼブラフィッシュ成魚皮膚に傷害を加え、創傷治癒に伴う血管新生のライブイメージング解析を行った。その結果、正常皮膚毛細血管における内皮細胞・ペリサイトは休止状態にあり安定な血管構造を維持していたのに対し、創傷によって内皮細胞は迅速に活性化し、血管新生が誘導された。創傷治癒における血管新生では、非損傷血管からの出芽に加え、損傷血管の伸長と吻合が活発に誘導された。しかし、血管が形成・修復されたあとも、内皮細胞は数を増加させ、密度が高く無秩序な蛇行した血管が構築されたが、その後、過剰な血管が徐々に退縮し、数ヶ月かけて血管が正常化することが示された。さらに、これまで血管新生では、ペリサイトが血管壁から剥離することで内皮細胞が出芽すると考えられてきたが、逆にペリサイトは血管新生の誘導によって内皮細胞とともに数を増加させ、蛇行血管を被覆し、血管正常化に伴い、数を減少させることが分かった。これは、これまでの概念と矛盾する結果であり、血管新生におけるペリサイトの新たな役割を示唆している。 以上により、創傷治癒過程の血管新生において、内皮細胞とペリサイトが新生血管を形成するプロセスを明らかにすることができた。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(17 results)