2018 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of thrombus formation and propagation in the onset of atherothrombosis
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16H05163
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
浅田 祐士郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (70202588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 勇一郎 宮崎大学, 医学部, 准教授 (90347055)
山下 篤 宮崎大学, 医学部, 准教授 (90372797)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アテローム血栓症 |
Outline of Annual Research Achievements |
アテローム血栓症の発症機序の解明を目的として、プラーク破綻と血栓の形成・増大機序について、人体病理と動物モデルを用いて検討を進めた。 血栓の形成・増大には、プラーク内の組織因子をトリガーとする凝固系活性の亢進が大きく寄与する。プラーク内での組織因子の発現促進には種々の炎症性サイトカイン類に加えて、低酸素環境が強い促進作用を有することを報告しているが、ヒト冠動脈粥腫切除術の病理標本と培養細胞を用いた検討から、①トリプトファン代謝の代謝産物であるキヌレインがマクロファージの組織因子発現に寄与すること、②これには律速酵素であるインドールアミン2,3ジオキシゲナーゼ1(IDO1)の発現が重要であること、③キヌレインは芳香族炭化水素受容体(AHR)を介して組織因子発現を促進すること、を見出した。 高血栓性プラークのイメージングを進め、18F-FDG取込みを指標としたPET/CT画像で可視化できることを報告してきた。一方、心筋組織は18F-FDG取込みが高いため、冠動脈プラークのみに高濃度に存在する代謝産物を網羅的代謝解析により6種を見出した。酢酸塩がプラーク内で増加していることから、これを指標として画像イメージングの応用展開を進めている。また核磁気共鳴画像(MRI)T1強調画像における高信号は、心血管イベントの予測所見とされているが、これはプラーク内出血を反映し、高血栓性プラークの指標となることを報告した。 次に血栓性閉塞の機序を明らかにする目的で、急性心筋梗塞症例の吸引血栓標本(約300例)を用いて、その病理組織性状を検討した。その結果、約6割の症例では、プラーク破綻から発症までに数日~週の時間経過があること、これらの症例は心筋組織内への血栓塞栓の頻度が高く、重症化することを見出し、冠動脈内の血流変動がプラーク破綻部の血栓増大に寄与することを示した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)