2016 Fiscal Year Annual Research Report
Participatory health technology assessment on orphan drugs
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16H05213
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉澤 剛 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10526677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 由希子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 客員研究員 (00361676)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 患者参加 / 市民参加 / 患者主体型研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、オーファンドラッグ(OD)の社会的ライフサイクルを調査するため、NORD(National Organization for Rare Disorders)サミット(ニューヨーク)などへの参加によって、国内外における難病患者団体や患者支援組織、ならびに研究コンソーシアムやネットワーク、研究助成機関におけるOD研究開発・支援の実態把握をおこなった。また、東京で開かれたHTAi2016への参加を通じて、国内外のHTAの定義や参加型活動の範囲の違いを明らかにした。このほか、患者会関係者らに対してOD研究開発の現状を紹介する機会を設ける(東京大学REASE研究会)とともに、企業・当局関係者に患者側意識を伝えるための機会提供(DIA Japanにおけるブース設置)を実施した。当該領域最大の社会啓発イベントを利用し、OD研究開発の現状を識者が講演する機会を設けるとともに、関連パネルおよびチュートリアルビデオを作成・公開した。また、別研究グループとともにステイクホルダーに対するヒアリング調査を実施し、自由記述の解析をおこなった。さらに、患者情報を主体的に入力できるプラットフォームJ-RAREの運営を通じ、患者が主体的に参加する研究に関する倫理審査のあり方を検討した。本年度の成果は、研究代表者・研究分担者の連名による研究・イノベーション学会での発表のほか、ECRD(European Conference on Rare Diseases & Orphan Products)やIRDiRC(International Rare Diseases Research Consortium)でも発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究については、学会発表のほか、国際会議や患者公開フォーラム等における講演やパネルセッションを通して成果実績を挙げている。また、東京で開かれたHTAi2016への参加を通じて、参加型ヘルステクノロジーアセスメント(pHTA)の概念や実践についての知見を蓄えるととともに、ステイクホルダーに対するヒアリング調査やフォーカスグループインタビューから、患者主体型研究の方向性と参加型研究デザインのあり方について理解を深めた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針として、ODの研究開発に関する具体的な患者参画のあり方を検討し、OD研究開発セミナーやレアディジーズデイ(RDD)におけるオープンフォーラムの開催などの知見をフィードバックしながら、患者主体型研究の実装に主眼を置いて研究を実施する。また、本年度に引き続き、別研究グループと実施する患者情報を主体的に入力できるプラットフォームJ-RAREの運営を通じ、患者が主体的に参加する研究に関する倫理審査のあり方を検討する。
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