2016 Fiscal Year Annual Research Report
標的医療用Aβオリゴマー抗体をPETプローブ化した新規画像バイオマーカーの創出
Project/Area Number |
16H05228
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
松原 悦朗 大分大学, 医学部, 教授 (70219468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 崇了 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10461253)
松浦 栄次 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20181688)
三浦 由真子 大分大学, 医学部, 助教 (40761101)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Aβオリゴマー / PET / ジルコニウム |
Outline of Annual Research Achievements |
Aβオリゴマーはシナプス毒性を持ち、アルツハイマー型認知症(AD)における記憶障害発症分子基盤と考えられている。申請者は、前駆期から中等度のADを対象として、このAβオリゴマーを標的とした純国産疾患修飾薬による第I相臨床試験を欧州5カ国と日本において展開中である実績を有す。本研究では世界に先駆けてこうした標的分子治療抗体をプローブ化して脳内Aβオリゴマーをリアルタイムで可視化する新規画像バイオマーカーを創出する。診断と治療に同一効能薬剤を用いることで、現行のPETイメージングでは見逃されている真の予防介入が必要なADリスク対象を漏れなく選別し、個別化標的医療へと進化・変貌させたADの二次予防医療実現を目指す。 本年度は、Aβオリゴマー特異的PETプローブ作製のため、マウス親発明抗体からその低分子化抗体作製を行った。しかしながら、作製プラスミドからの抗体発現が少ないため、現時点でその取得に至っていないが、その取得に向け工夫を継続中である。また、次年度予定していたフルボディーヒト化抗体取得に成功した。 一方で、画像診断に供す予定のAD病態を最も忠実に再現する理化学研究所作製ADモデルマウス(第三世代APPノックインマウス:Aβ産生量を増加させるSwedish変異及びAβx-42の産生比率を増加せるIberian変異、Aβ凝集性を高め、Aβ分解酵素に対する分解耐性を獲得するArctic変異の導入に加え、凝集を示さぬマウスAβ配列をヒト化した凝集性を獲得したマウス)取得に向け、2017年3月28日理研と大分大学、理研と岡山大学でそれぞれMTAを締結し、搬入に向けた準備を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低分子化抗体取得が難航している点と、理研との実験動物使用に関するMTA締結に時間を要したための動物搬入の遅れのため、PETプローブ作製が遅れている。しかしながら、MTA締結での動物搬入に目途が立ち、次年度にフルボディー抗体でのイメージング検証は可能となった。 一方で、次年度計画分のヒト化フルボディー抗体取得は年度を先行して実現した。
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Strategy for Future Research Activity |
PETプローブ用の低分子化抗体取得でのPETプローブ作製の実現と、フルボディー抗体でのイメージング検証を早急に進める必要がある。一方で、ヒト化フルボディー抗体からの低分子化抗体取得を早期に進める必要がある。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Randomized double-blind placebo-controlled multicenter trial of Yokukansan for neuropsychiatric symptoms in Alzheimer's disease2017
Author(s)
Furukawa K, Tomita N, Uematsu D, Okahara K, Shimada H, Ikeda M, Matsui T, Kozaki K, Fujii M, Ogawa T, Umegaki H, Urakami K, Nomura H, Kobayashi N, Nakanishi A, Washimi Y, Yonezawa H, Takahashi S, Kubota M, Wakutani Y, Ito D, Sasaki T, Matsubara E, et al
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Journal Title
Geriatr Gerontol Int
Volume: 17
Pages: 211-218
DOI
Peer Reviewed
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