2017 Fiscal Year Annual Research Report
Maternal and fetal prognosis and NCD risk stratification in relation to time course record during pregnancy.
Project/Area Number |
16H05243
|
Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
目時 弘仁 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20580377)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 義孝 東邦大学, 医学部, 教授 (90305855)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 疫学 / 出生コホート / ライフコース疫学 / 妊娠高血圧症候群 / 生活習慣病 / 長期予後 / 家庭血圧 / 複数回測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
BOSHI研究では、妊娠期間中のデータがある妊婦に対し新規で350名に葉書を発送し、追跡調査を行った。連絡が取れない142名を除く184名に連絡がつき、48名は本年度の追跡調査には不参加を表明した残った136名のうち76名の調査が終了し、15名は家庭血圧測定を継続中、44名は電話による確認を行っている最中である。 本年度は複数のコホートで、喫煙・受動喫煙と血圧変動や妊娠高血圧症候群発症との関連を検討した。妊娠中の受動喫煙の有無で妊婦の家庭血圧レベルに有意差があり、喫煙なし群、受動喫煙群、本人喫煙群の順に家庭血圧レベルが上昇していた。妊娠高血圧症候群を発症しなかった妊婦の早朝家庭血圧値でも、妊娠12週でそれぞれ、102.6/61.2mmHg、 106.0/63.5mmHg、107.4/63.8mmHgと、受動喫煙群で非喫煙群に比較して有意に高値であり、喫煙群では収縮期血圧のみ有意であった。就寝前の家庭血圧値は、妊娠20週では、それぞれ101.4/58.9mmHg,104.4/60.4mmHg,104.7/60.3mmHgで、受動喫煙群・喫煙群ともに有意に高値であった。妊娠36週では、106.2/64.0mmHg、110.6/66.7mmHg、112.6/66.2mmHg であり、受動喫煙群・喫煙群ともに有意に高値であった。また、受動喫煙群においては、妊娠20週から妊娠36週にかけての血圧上昇が非喫煙群に比較して有意に大であった。 一方、寄与危険度を本人喫煙の有無と受動喫煙の有無で比較したところ、受動喫煙にさらされる人数の方が、喫煙をする人数に比較して明らかに多いため、受動喫煙のリスクが高いことが明らかとなった。したがって、妊婦の高血圧対策に関しては本人の喫煙対策だけでなく受動喫煙対策が重要と考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は土曜日など、コンタクト可能な時間に考慮しながら対応を行った。実際に電話連絡が取れた対象者についてはおおむね良好な反応であった。 倫理指針や個人情報保護法の改正にあわせ、同意説明文章やデータハンドリングの方法を再度ブラッシュアップした。共同研究先にデータを提出する際のハンドリングを再確認した。
|
Strategy for Future Research Activity |
多くの対象者は就労しており、土曜日などコンタクト可能な時間の反応は良好であった。従って、適宜土曜日などの対応日を増やし、より多くの対象者と直接にコンタクトできるように引き続き調整を行う。
|