2017 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患におけるエクソソームを介した生体内プロテオスターシス維持機構の解明
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16H05325
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永井 義隆 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (60335354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 敏秀 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (70600120)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳神経疾患 / 認知症 / ストレス / タンパク質 / 神経科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ポリグルタミン病などの神経変性疾患では、様々な蛋白質のミスフォールディング・凝集が神経変性を引き起こすと考えられている。申請者らは、蛋白質ミスフォールディング・凝集を防ぐ分子シャペロンが、エクソソームを介した細胞間伝播により生体内プロテオスターシスを維持する機構が存在する可能性を考えて研究を行い、以下の成果を得た。 1)神経変性疾患モデルショウジョウバエにおいて、筋肉・脂肪などの末梢組織からの分子シャペロンの細胞間による複眼神経変性の抑制効果を明らかにした。 2)ポリグルタミン病モデルマーモセットにおける末梢血中エクソソームのプロテオーム解析を行い、野生型マーモセットと比べて有意に増加しているバイオマーカー候補分子を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
神経変性疾患モデルマウスにおける末梢血中エクソソーム内分子シャペロンの評価を行ったところ、予想に反してHsp70、Hsp40などの明らかな変動を認めなかったため、プロテオーム解析により、これら以外の分子シャペロンも含めて再解析を行う必要が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
神経変性疾患モデルマウス、マーモセットを用いて、経時的な血液中エクソソームのプロテオーム解析を行い、病態の進行と相関するバイオマーカー候補分子を同定する。
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