2017 Fiscal Year Annual Research Report
健常人と認知症患者の遺伝要因、生活習慣と脳形態、アミロイドPET、認知力との相関
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16H05384
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
瀧 靖之 東北大学, スマート・エイジング学際重点研究センター, 教授 (10375115)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / MRI / アミロイド / タウ / PET / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、健常被験者25人、アルツハイマー病患者25人を対象に、脳MRI撮像、Aβ及びタウ蛋白のPET画像、遺伝子、生活習慣、認知力テスト等のデータを収集した。並行して、MRI画像解析、遺伝子解析を完了させ、データ解析を行った。具体的には、MRIを用いた解析では、まずMRIの画像処理として、SPM8を用いて、従属変数を形態MRIから得られる局所灰白質量とし、年齢、性、BMI、ApoE対立遺伝子(e2、e3、e4をそれぞれダミー変数化)、それぞれ独立変数とし、一般線型モデル等の多変量解析で、各独立変数と有意な相関を呈する領域を求めた。更に、これらの解析の偏回帰係数から、生活習慣要因、遺伝要因が、全脳灰白質や海馬体積、脳血流量、白質微小構造にどの程度影響を与えるかを解析中である。併せて、これらの要因がエピソード記憶、実行機能、作業記憶と言った種々の高次認知機能にもどの程度影響を与えるかも同様の多変量解析で明らかにする。次に、PETを用いた解析では、まずPET画像のコントラストを変えることで、脳表の輪郭が明確になるようにした上で、MRIの3次元収集T1強調像に位置合わせを行う。次に、MRIを解剖学的標準化し、その変形パラメータをPET画像に適応することで、PET画像の解剖学的標準化を行う。これらの解析は、MRIの解析と同様、SPM8を用いて行う。次に、Pickatlasを用いて、海馬など複数の領域に関心領域を置き、それぞれの領域のアミロイドβ、タウ蛋白の集積を評価する。次にこれらの集積を従属変数、年齢、性別、種々の生活習慣や遺伝子のSNPを独立変数として、それぞれの要因がどの程度これらの集積と相関するかを明らかにする。現在、これらの解析を遂行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集、解析はほぼ概ね順調に来ている。PETに関しては、サイクロトロンの運転時間が短いため、やや遅れが見られる。ただし、他が概ね順調に来ている。今の所、予期せぬトラブルは発生していない。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、サイクロトロンの枠もほぼ確保され、解析も順調に進んでいるため、概ね順調に進むと考えられる。
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Research Products
(1 results)