2017 Fiscal Year Annual Research Report
前臨床サル移植モデルによる革新的膵島・腎移植法を用いた糖尿病性腎症根治療法の確立
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16H05403
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山田 和彦 鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 教授 (40241103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 寿史 鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 准教授 (90452333)
清水 章 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00256942)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 移植・再生医療 / 免疫寛容 / 膵島移植 / 大動物 / 腎臓移植 / 骨髄移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、Cynomolgus monkey 6頭を用いて、2頭の移植実験と3頭を用いたin vitro実験行った。 1.移植実験:我々の開発したcomposite Islet-Kidney移植(IK Tx)とドナーhematopoietic stem cell(HSC)を併用した同種移植の導入療法として、2例は、膵島毒性を軽減すべきCyAの投与量を高濃度から早期に減少させ、Anti-CD40抗体とラパマイシンを主とした導入療法を用いた。また、NKT細胞寛容も目指し、GalCerを移植前および移植後に投与し、HSCTxとして骨髄穿刺によるBM移植を用いた。CyA投与期間は移植後3Uほどのインシュリンを投与が必要であったが、血糖のコントロールは可能であった。しかし、一例はDay 46に予期せぬGraft損傷により、もう一例は術後尿管修復に起因する病態の変化によりDay 37で犠牲死とした。特筆すべき所見として、1例において、これまでに確認し得なかった骨髄キメラをDay 37の時点において6%認めた。 2.サルPBMCとヒトPBMCにおけるiNKT cell subset解析:αGalCerを本実験のin vivo導入療法に用いる上で、サルとヒトの血中に含まれるiNKT cellの解析を行った。iNKT cellはCD3 分子を発現し、αGalCerとCD1d複合体を認識する細胞の総称である。iNKT cellの同定にはanti-CD3 抗体とαGalCer-loaded CD1d tetramer抗体を用いて、フローサイトメトリーにより解析を行った。サルPBMCとヒトPBMC中に含まれるiNKT cellは非常に少数であり、サルPBMC中には0.3%、ヒトPBMC中には1.6%のiNKT cellが同定された。次にこれらiNKT cellのサブセット解析を行った。サルiNKT cellは45.9%がCD4 single positiveの集団であり、35.7%がCD8 single positiveの集団であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、研究実績の概要に記載したようにほぼ計画とおりに実験を遂行し、結果を得ることができた。平成30年度も計画書に従い、円滑な研究を進めることが可能と考えられるため、おおむね順調に研究が進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は計画書に従い順調に研究が推進している。平成30年度も当初の研究計画に従い研究を進めていく方針である。
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