2017 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮障害に基づく炎症・自然免疫活性化の制御による同種・異種肺移植成績向上戦略
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16H05432
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐原 寿史 鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 准教授 (90452333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 和彦 鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 教授 (40241103)
清水 章 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00256942)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 移植・再生医療 / 肺移植 / 異種肺移植 / 自然免疫 / マクロファージ / CD47 / ミニブタ / 霊長類 |
Outline of Annual Research Achievements |
移植医療における課題である臓器不足の抜本的解消と長期予後の改善には、肺に豊富に含まれる血管内皮障害を契機とする炎症・凝固系/自然免疫系の活性化を制御することは必須である。特に本研究では、障害により生ずる内因性の炎症促進因子の制御や、炎症・凝固制御因子の枯渇に対する再賦活化に着目した研究を行っている。 平成29年度は、これまでのミニブタ同種肺移植実験から得た知見を発展させた異種移植実験を推進した(目的3)。この結果、同種ミニブタ肺移植実験から炎症制御および拒絶反応効果が得られた一酸化炭素を異種肺移植の周術期に投与することによって、特にマクロファージを中心とする炎症制御という機序に基づき、異種移植肺の生着延長効果が得られることを明らかにし、この成果を国際学会誌に論文報告した。また前年度に引き続いて代表者が客員准教授を務める米国コロンビア大学においてブタ・ヒヒ間異種肺移植実験を更にすすめ、移植肺の急性拒絶に関わる因子の解析、あるいはそれを克服する治療法の開発を促進した。前述のマクロファージ制御による異種肺移植の生着延長効果という知見に基づいて、ブタ・霊長類間での凝固・炎症制御機構の相違という観点から、異種肺移植後のブタマクロファージ活性を制御するためにドナーブタにヒトCD47 遺伝子を導入した異種肺移植実験を進めた。この結果、肺胞血管内皮・上皮でのヒトCD47 高発現が、肺の生着延長に寄与することを明らかにし、これまでの世界最長となる異種移植肺の生着という成果を得、この成果を国際学術誌に論文報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は研究計画に従い、これまでに得られたMHC確立ミニブタを用いた慢性肺移植実験モデルによる結果を発展させ、予定通りに異種肺移植実験を進めることができ、順調に研究が進展しているものと判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従いこれまでの研究成果をさらに発展させ、更に異種肺移植の成績向上を図る実験を進める。これまでの実験から得られた肺組織検体や細胞学的検査の結果の解析を進め、特に炎症・凝固系/自然免疫系の活性化の制御という観点から生着阻害因子とその克服に焦点をあてて検討を進める。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Histologically proven survival of porcine lung xenografts in baboons for up to 10 days using double transgenic hCD47/hCD55 GalT-KO donors2017
Author(s)
Watanabe H, Sahara H, Nomura S, Tanabe T, Doi R, Ekanayake-Alper D, Boyd L, Danton M, Arn J, Hawley J, Shimizu A, Lorber M, Sykes M, Sachs D, Yamada K
Organizer
14th Congress IXA (International Xenotransplantation Association 2017)
Int'l Joint Research
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