2019 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞におけるRANKL逆シグナル経路とWntシグナル経路のクロストーク解析
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16H05445
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本間 雅 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60401072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 洋史 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80206523)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / 骨代謝 / 発生・分化 / RANKL / Wnt / Frizzled |
Outline of Annual Research Achievements |
骨芽細胞におけるRANKL逆シグナル経路は、破骨細胞由来の膜小胞型RANKを受容することで、Runx2の活性化を引き起こし、骨芽細胞の初期分化を加速する。このシグナル経路は生体レベルでは、骨リモデリング過程における骨吸収-骨形成のカップリングに関与することが明らかになった。一方、Wntシグナル経路は、骨芽細胞分化過程における重要性が示されているものの、下流で活性化する4つのシグナル経路が、どのような役割を担っているのか、などに関しては不明な点が多く残されている。そこで本研究においては、生理的な骨芽細胞の分化プロセスにおいてWnt-Fzdシグナル経路の役割の解析を進めると共に、RANKL逆シグナルとどのようにクロストークしているかを明らかにすることを目標に検討を進めてきた。前年度までの検討で、Wntシグナル経路活性化プロファイルを取得する際に、複数細胞種を用いた検討を行った結果、Ca2+経路の活性化は細胞種依存性が強いことが判明した。骨芽細胞系のMC3T3-E1では特に強い活性化が認められる一方で、筋芽細胞系のC2C12では全く活性化が認められないなど、間葉系細胞間でも大きな差が認められた。この原因を探索した結果、骨芽細胞におけるCa2+経路の活性化にはGi/oが共役するが、細胞質へのCa2+動員は主に細胞外からの流入であることが、新たに明らかになった。また、このCa2+流入を担うチャネルはTRPCファミリーである可能性が示唆された。Ca2+流入を担うチャネルの遺伝子破壊を用いることで、骨芽細胞分化におけるWnt/Ca2+経路の役割を選択的に評価可能と考えられ、検討を進める予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)