2016 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトiPS細胞由来神経細胞の分化成熟過程における全身麻酔薬の毒性とそのメカニズム
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16H05457
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
槇田 浩史 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20199657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里元 麻衣子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10611551)
内田 篤治郎 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40262183)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | iPS由来神経細胞 / セボフルラン |
Outline of Annual Research Achievements |
ReproNeuro分化段階におけるセボフルラン高濃度長時間曝露に対する影響を調べる実験を開始した。ReproNeuro kitを解凍・播種後、分化培地を用いて14日間細胞培養を行い神経幹細胞から神経細胞に分化していく段階で、セボフルランの曝露を行いその影響を調べた。 (1)セボフルラン5%・18時間曝露によるアポトーシス反応(カスパーゼ3/7の変化)および細胞内ATPの変化に対する検討:セボフルランへの曝露が培養開始day0-day4までのもので対照群と比較してカスパーゼ3/7活性の有意な上昇を認め、day2に曝露したもので最も高い活性上昇を認めた。day7・14での曝露ではカスパーゼ3/7活性の上昇は認められなかった。ATP産生に関しては、day1曝露でのみ有意な細胞内ATPの低下を認めた (2)day2セボフルラン曝露における曝露濃度および時間の影響:セボフルラン5%で4, 8, 18時間の曝露を施行した場合、18時間曝露でのみカスパーゼ3/7活性の有意な上昇を認めた。セボフルラン1.5, 3, 5%で18時間の曝露を施行した場合、5%曝露でのみカスパーゼ3/7活性の有意な上昇を認めた。 (3)day2セボフルラン5%・18時間曝露後の神経突起伸長の観察:培養開始day2にセボフルラン曝露を行い、day7およびday14まで培養を継続したものを固定後、神経細胞の細胞骨格のマーカーであるβⅢ-tubulinと幼若神経マーカーで神経伸長の際に必要なタンパクであるdoublecortinで免疫科学染色を行い、神経突起伸長の観察を行った。対照群に比較して神経突起の伸長が乏しく密度が低下している印象であり、day2における曝露によってその後の神経伸長が障害される可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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