2016 Fiscal Year Annual Research Report
治療抵抗性腎癌における機能性RNA分子ネットワークの探索と革新的治療法の開発
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16H05464
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中川 昌之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (90164144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎田 英樹 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (80347103)
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腎癌 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は「治療抵抗性腎癌マイクロRNA発現プロファイル」に基づき、腎癌組織で発現が抑制されているマイクロRNAについて機能解析を施行し、「腎癌・癌抑制型マイクロRNA」の探索を行った。腎癌において発現が亢進しているmiRNAをノックアウトすることを試みた。はじめに、腎癌において発現が亢進しているmiRNAのプロファイリングを行い、リストの中で、細胞内で十分な発現値を示す上位のmiRNAに注目した。まずはmicroRNA-210-3pに着目して、ゲノム編集技術であるCRISPR-Cas9を用いたノックアウトを行った。そして、レンチウイルスによりCas9およびguideRNAを発現させるCRISPR / Cas9システムを用いて、腎癌細胞株でmiRNAのノックアウトを行った。guideRNAはWebデザインツールで選択し、また、オフターゲット効果の可能性を最小にするため、いずれのmiRNAに対してもguideRNAは2種類以上作成した。CRISPR / Cas9を導入したいずれの細胞株においても100%に近い発現抑制を得ることができた。microRNA-210-3は腎癌においては正常腎組織と比べて、その発現が上昇していたが、進行癌においては逆にその発現は低下しており、癌抑制的作用を有することが明らかになった。その標的電子の一つとして癌遺伝子的作用を有するTWIST1が挙げられ、カプランマイヤー解析では予後予測因子であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「治療抵抗性腎癌マイクロRNA発現プロファイル」に基づき、腎癌組織で発現が抑制されているマイクロRNAについて機能解析を施行し、新しい機序を発見でき論文化した。
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Strategy for Future Research Activity |
リストに基づいたマイクロRNAの解析を加速させる予定である。分子標的薬治療に著効した検体でも次世代シーケンサーを用いた解析を検討している。
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