2017 Fiscal Year Annual Research Report
リプログラミングによる皮下脂肪細胞から皮膚線維芽細胞への直接誘導法の開発
Project/Area Number |
16H05500
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
本間 康一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10383762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家田 真樹 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70296557)
村岡 直人 慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (70528728)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ダイレクトリプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、分化の鍵となる転写因子群を導入することで体細胞から多能性幹細胞の段階を経ずに様々な分化細胞に直接誘導できるダイレクトリプログラミングを用いて皮下脂肪細胞から皮膚線維芽細胞へ直接誘導する方法を開発することを目的とした。 平成29年度は、当初の計画通りマウス皮下脂肪細胞の初代培養法の試行を繰り返したが、皮下脂肪細胞からの効率的な直接培養は困難を極めたため、より効率的な脂肪細胞培養のために、ストロマ細胞であるOP9より脂肪細胞への分化誘導を試行し、効率的な脂肪細胞への分化を得た。 得られた脂肪細胞に対して、レトロウイルスベクターを用いて、脂肪細胞から皮下線維芽細胞への分化の鍵となる可能性が考えられる転写因子の候補 (産業技術総合研究所より分与)及びGFPを導入したところ、導入を確認した。 現在、転写因子が導入された細胞の形態学的変化及び脂肪細胞特異的マーカーの定量的変化 (PCR法で確認)を追跡し、皮膚線維芽細胞への誘導が行われたかを検討中である。さらに、より効率的な遺伝子導入を目指し、レンチウィルスベクターの作成にも取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
効率的な脂肪細胞の培養法の検討に想定以上の試行が必要であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪細胞から皮膚線維芽細胞への直接分化が行われたかを形態学的及び生理学的に確認し、分化に必須な転写因子の同定及び遺伝子改変動物を用いた再現性の確認を行う。研究代表者の所属する研究室のインフラを整備し、ウィルスを扱えるP2レベルへ申請中であり、許可を得れば、より効率的に研究を推進することが可能になる。
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