2018 Fiscal Year Annual Research Report
Determination of anti-osteoclastgenesis sites of lactoferrin and development of peptide therapeutics for bone destructive diseases
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16H05503
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高田 隆 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 教授 (10154783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古庄 寿子 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 助教 (00634461)
楯 真一 広島大学, 理学研究科, 教授 (20216998)
宮内 睦美 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 准教授 (50169265)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ラクトフェリン / 骨破壊疾患 / 関節リウマチ / 歯周病 / 破骨細胞 / ペプチド医薬 / TRAF6 / TNF-α |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、in vitro の実験で抗炎症作用、抗破骨細胞活性作用を示した合成LFペプチドの in vivo 抑制効果を検証するために歯周炎モデルラットとRAモデルマウスを用いた実験病理学的検討を行った。 LPS投与による歯周病モデルを用い合成LFペプチド(bLF-p1、bLF-p2およびbLF-p3)投与の検討を行った。上顎臼歯口蓋側歯面から歯肉縁上に、5mg/ml濃度のLPSを浸漬した綿栓を1時間静置することにより、口蓋側歯周組織の炎症とそれに伴う骨吸収を誘導し、実験群にはLPS投与の4時間前に合成ペプチドを歯肉溝に滴下投与した。bLF-p2およびbLF-p3は歯周組織におけるLPSが誘導する炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β、IL-6)のmRNA発現を有意に抑制した。また、免疫組織学的検討で破骨細胞形成を促進するRANKLの発現を抑制し、逆に破骨細胞形成を抑制するOPGの発現は回復させていた。さらには歯槽骨歯根膜測骨縁に沿って出現するカテプシンK陽性破骨細胞数も有意に減じ、歯周炎における骨破壊を抑制することが明らかとなった。一方、bLF-p1ではこのような効果は認められなかった。 自然発症リウマチモデル(SKGマウス)のリウマチ発症過程におけるLFペプチド静脈注射の影響についても調べたが、明らかな抑制効果が得られなかった。今回用いた単鎖LFペプチドは、生体内での分解が早く、効果が得られなかったものと考える。現在、長期安定的に作用する環状ペプチドを作成し、検討中である。 以上のことから、合成ペプチドbLF-p2およびbLF-p3が歯周炎などの骨破壊性病変に対する有効なペプチド医薬となる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)