2018 Fiscal Year Annual Research Report
Signal transduction and functional analysis of TRPM7 in the regulatory mechanism of tooth mineralization
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16H05509
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
岡部 幸司 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (80224046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進 正史 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (70549261)
岡本 富士雄 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (60153938)
鍛治屋 浩 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (80177378)
松下 正之 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30273965)
岡 暁子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (60452778)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | TRPM7 / エナメル芽細胞 / ミネラル輸送 / キナーゼ / エナメル質形成 / エナメル質石灰化 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、キナーゼ活性を有するユニークなミネラル透過型陽イオンチャネルであるTRPM7が、生体中でも特に象牙芽細胞やエナメル芽細胞に極めて高発現し歯の石灰化を担うことを発見した。本研究は歯の石灰化調節におけるTRPM7のイオンチャネルとしてのミネラル輸送機能とキナーゼとしてのリン酸化機能の役割やこれに続くシグナル伝達機構を、歯の細胞に特異的なTRPM7コンデョショナル欠損マウスやTRPM7キナーゼ変異マウスを用いたin vivo及びin vitro実験系で解明することにある。まず、キナーゼドメインの点変異(K1646R)によるTRPM7αキナーゼ変異マウスは歯の白濁と共にエナメル形成不全を呈した。in vitro解析の結果、エナメル芽細胞におけるTRPM7のイオン輸送機能に影響は与えず、キナーゼ機能がBMPシグナル経路のリン酸化を介してエナメル芽細胞の分化や石灰化を担うことが明らかとなり、この成果をまとめ論文発表を行った。次に、TRPM7-floxとCK14-Creマウスの交配により作出したエナメル芽細胞特異的なTRPM7コンディショナル欠損マウスは、強いエナメル質の形成不全や石灰化不全を呈した。組織解析やin vitro解析の結果、エナメル芽細胞におるTRPM7を介するイオン輸送の障害と共に、細胞間接着構造や細胞形態に異常が認められた。従って、TRPM7のイオン輸送機能がエナメル芽細胞層の形態維持や石灰化機構に重要な役割を持つことが分かった。以上より、TRPM7のイオン輸送とキナーゼとしての機能が、それぞれエナメル芽細胞の形態維持や分化を調節することで、エナメル質形成や石灰化に必須な分子であることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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