2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H05530
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小笠原 康悦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30323603)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アレルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、医療技術の進歩により、生体材料が広く使われている。金属は、加工性やその機械的性質から生体材料の主たる構成成分として用いられている。歯科は、生体金属材料を最も用いている診療科である。しかし、生体金属材料も、アレルギーや炎症を引き起こす可能性が報告されている。本研究は、申請者らがこれまで行ってきた免疫学的手法を用いて、金属アレルギーの発症にかかわるT細胞の特徴を明らかにすることを目的としている。 本年度は、金属アレルギーを発症するT細胞集団の絞り込み、および、遺伝子を非バイアスで増幅する技術開発を行った。申請者らは、マウス動物モデルを用いて、歯科金属でよく用いられているパラジウムに着目し、パラジウムに対するアレルギーを誘導した。パラジウムアレルギーを発症したマウスリンパ球を採取し、別のマウスに養子移入する方法などにより、金属アレルギーを発症するT細胞集団の絞り込みに成功した。さらに、T細胞の特徴を詳細に明らかにするために、T細胞受容体の解析を進めた。これまで申請者らは、ELISA法を基本としたT細胞受容体解析法を行ってきた。しかしながら、この方法ではT細胞受容体解析が煩雑であること、必ずしも網羅的解析といえないことから、新規T細胞受容体解析方法の開発を試みた。T細胞受容体の遺伝子解析のためには、PCR法による遺伝子増幅が欠かせない。本年度は、リンパ球から、total RNAを抽出、cDNA合成後に、PCR増幅する際に、遺伝子を非バイアスで増幅する画期的な方法の開発に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歯科金属として広く用いられているパラジウムに着目して、マウス金属アレルギーモデルを用い解析した。パラジウムアレルギーを発症したマウスリンパ球を採取し、別のマウスに養子移入する方法などにより、金属アレルギーを発症するT細胞集団の絞り込みに成功した。さらに本年度は、リンパ球から、total RNAを抽出、cDNA合成後に、PCR増幅する際に、遺伝子を非バイアスで増幅する方法の開発に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子を非バイアスで増幅する方法の開発に成功したので、今後は、この非バイアス遺伝子増幅法を用いて、C57BL/6マウスをモデルとして、パラジウム特異的T細胞受容体を特定する。アレルギーモデルマウスより、リンパ球を採取、total RNA抽出、cDNA合成して、非バイアス遺伝子増幅法を用いて、T細胞受容体を増幅し塩基配列を決定する。
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Research Products
(6 results)