2018 Fiscal Year Annual Research Report
Cdk6が制御するmicroRNAの探索による骨代謝機構の解明と再生医療への応用
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16H05538
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20359623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 良之 自治医科大学, 医学部, 教授 (70251296)
緒方 直史 帝京大学, 医学部, 教授 (10361495)
筑田 博隆 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30345219)
羽毛田 慈之 明海大学, 歯学部, 教授 (90164772)
茂呂 徹 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (20302698)
阿部 雅修 東京大学, 保健・健康推進本部, 講師 (10392333)
藤原 夕子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50466744)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | microRNA / 細胞周期 / 骨代謝 / 発生・分化 / 再生医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔外科の臨床においては、顎顔面骨骨折など、骨再生が必要とされる状況が多いが、骨代謝メカニズムの正確な理解に基づいた骨再生治療法が開発されれば、骨再生が必要な疾患の治療において安全で優れた効果が期待できる可能性が高い。われわれは、細胞周期関連分子Cdk6の骨軟骨代謝における機能解析において世界をリードする研究成果を挙げてきたものと自負しているが、本研究はこれまでの研究成果の発展形として、Cdk6に制御されるmicroRNAの中で骨代謝・骨格形成において重要な機能を有するものを網羅的に探索することを通して、骨代謝制御メカニズムのさらなる理解を深めるとともに、その結果を利用した新規骨再生治療法開発に向けた基礎的検討を行うことを目的として企画された。本年度は、前年度の研究に引き続き、骨芽細胞分化において重要な機能を果たすと同時にCdk6によって、その発現が制御されると想定されるmicroRNAの同定を試みた。具体的な方法としては、複数のmicroRNAアレイならびにクロマチン免疫沈降シークエンスの結果をバイオインフォマティクス解析に供し、既知の論文報告やシグナルネットワークも考慮して、Cdk6によって発現が誘導されるmicroRNA(約150個)の中から、骨芽細胞分化において重要な機能を果たしている可能性の高いmicroRNAを35個選択した。同様にCdk6によって発現が抑制されるmicroRNA(約160個)の中から、骨芽細胞分化において重要な機能を果たしている可能性の高いmicroRNAを20個選択した。さらに、それらのmicroRNAがターゲットとしている遺伝子の検索と候補の絞込みを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Cdk6によって発現が誘導されるmicroRNAとして35個を、Cdk6によって発現が抑制されるmicroRNAとして20個を選択し、それらのターゲット分子の同定まで行うことが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでに選択された分子の臨床応用可能性を探る研究も実施し、より一層の研究進展を図る。
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