2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of integtared body temperature management on sleep of community-dwelling frail older adults.
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16H05593
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尾崎 章子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30305429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 郁子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80209957)
有竹 清夏 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (50415577)
多留 ちえみ 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (90514050)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | フレイル / 高齢者 / 睡眠 / 体温 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、フレイルと睡眠に関する文献レビューを行い、質問紙調査のための概念枠組みの検討を行い質問紙案を作成するとともに、“高齢者における睡眠指標と筋肉量、体温リズムとの関連の検討”を行うにあたっての事前準備として、睡眠指標を計測する上で使用する簡易型終夜睡眠ポリグラフィ測定計、および活動量を計測する腕時計型活動量記録装置についてパイロット計測を行った。 簡易型終夜睡眠ポリグラフィ測定計は、通常の終夜睡眠ポリグラフィに比べ、装着する電極の数も少なく、軽量で被験者の負担が軽減されるという点で非常に有用と考えられている。しかし、実際に家庭や施設などのフィールドでの計測では、様々な個人的要因や環境的要因によるアーチファクトが計測の妨げになる可能性が高い。 そこで、本調査を開始する前にデータそのものの信頼性を確保するための測定系を確立する目的として、健常被験者を対象に家庭環境下において計測を行った。その結果、概ねデータ取得ができている場合と、アーチファクトが大幅に混入し、解析に支障が生じ、データが毀損された場合があった。後者では学会発表の断念を余儀なくされた。原因を検討し、家庭環境下で高齢者が使用する場合の留意点、注意点などを踏まえた、測定マニュアルを現在作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フレイルは複合的な要因の関与が指摘されており、包括的かつ多面的なアプローチが必要とされている。本研究はフレイルと睡眠との関連を検討するものであるが、運動(活動)や食事(栄養)なども含め、多面的なデータを得る必要がある。しかし、多面的になればなるほど質問紙記入に対する高齢者の負担は増し、回収率が低下する可能性がある。調査協力を依頼した側からも質問紙の精選を指摘されている。質問紙の妥当性を担保しつつ、内容を吟味する必要がある。前述した家庭環境下での測定系を確立するためのパイロット計測はほぼ予定通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
地域在住の高齢者を対象に、フレイルならびに睡眠障害の頻度と関連要因を探索するためのデータ収集(健診の際に筋肉量の測定、質問紙調査)を行う。集団健診会場で生体インピーダンス分析法により体組成計を用いて身体組成を測定する。フレイル、睡眠、抑うつ感、生活機能、転倒歴、健康状態に関する質問紙によるデータ収集を行う。加えて、平成29年度は、フレイル群と非フレイル群における睡眠、活動指標、深部体温リズム、生活行動を比較する本調査を開始する前の準備を検討している。具体的には、家庭環境といったフィールドでフレイル高齢者の深部体温リズムデータの信頼性を確保するための測定系を確立する必要がある。健康高齢者を対象に、家庭環境下でのパイロット計測を行い、家庭環境下で高齢者が使用する場合の留意点、注意点などを踏まえた、測定マニュアルを作成する。
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