2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development and evaluation of postgraduate dementia nursing training program at acute hospitals
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16H05595
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
グライナー 智恵子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (20305270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯和 勅子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30336713)
岡本 菜穂子 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (30553565)
山口 裕子 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (30782148)
龍野 洋慶 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (70782134)
福田 敦子 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (80294239)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / プログラム開発 / Virtual Reality / 尺度開発 / 急性期病院 / 準実験研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、認知症看護Competency尺度作成のためのデータ収集を終了し、尺度の信頼性と妥当性の検証を行った。168名(平均年齢:33.7歳、女性:92.9%)のデータを分析した結果、IT相関は.373~.756であり、信頼性係数は.97であった。G-P分析により弁別妥当性が検証され、探索的因子分析、確認的因子分析から最終的に5因子44項目の尺度が完成した。 次に昨年度作成したVirtual Reality(VR)エピソード3事例を活用し、リフレクション、デブリーフィングを取り入れた研修プログラムを開発した。本研修プログラムは通常の研修実施状況に則り、日勤終了後に1回60分程度の内容で実施した。効果検証では、これを月1回、VRエピソードを毎回1事例ずつ視聴する形式で3か月間連続して実施した。研究デザインは、経験年数や勤務病棟による偏りができるだけ少なくなるよう考慮して介入群と対照群を割り付ける、作為割付比較試験(クロスオーバーデザイン)であった。対象者は、急性期病院に勤務する勤務経験2年目以上の看護師であり、介入群へのプログラム終了1ヶ月後に対照群へも同様のプログラムを実施した(介入群の分析データには含めず)。評価時期は、介入前、介入終了時、介入終了から1か月後であり、評価項目は、開発した認知症看護Competency尺度、認知症ケアに関するスタッフの認識尺度、倫理尺度、認知症知識尺度であった。介入群20名、対照群19名で効果検証を行った結果、介入群にのみ介入の前後で認知症看護Competency尺度、認知症ケアに関するスタッフの認識尺度に有意な改善が認められた。このことから、本研修プログラムは看護師の認知症看護実践力の向上と認知症ケアへのポジティブな認識を高めることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の実施計画である、1)急性期病院における認知症看護Competency評価指標の完成、2)VRを活用した認知症看護卒後研修プログラムの開発、3)VRを活用した認知症看護卒後研修プログラムの効果検証、について、何れの計画も実施・終了できたことから、本研究課題はおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
認知症看護Competency尺度Version2の作成に向け、分担研究者と密に連絡を取りながら研究を遂行していく。また、これまでの研究成果を国内外の学会で発表するとともに国内外の学会誌へ投稿していくために、分担研究者と十分協議しながら研究成果をまとめていく。
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Research Products
(15 results)