2016 Fiscal Year Annual Research Report
生物考古学資料にもとづく古代アンデス社会の複雑化過程の解明
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16H05639
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| Research Institution | University of East Asia |
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Principal Investigator |
鵜澤 和宏 東亜大学, 人間科学部, 教授 (60341252)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 朋人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (20360216)
關 雄二 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 教授 (50163093)
瀧上 舞 山形大学, 人文学部, 特別研究員 (50720942)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | アンデス / 暴力 / 権力 / 古代社会 / 生物考古学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
(１)現地調査: ７月から９月にかけて研究代表者および分担者全員による現地調査を行い、ペルー北高地に所在するパコパンパ遺跡において、人骨・動物骨資料を収集した。これら生物考古学資料の形態学的研究を現地においてすすめるともに、化学分析をおこなうためのサンプルを採取した(関・鵜澤・長岡・瀧上)。
(２)国内研究機関での分析作業: 持ち帰った生物考古学サンプルを対象とした化学分析を、東京大学、京都大学、山形大学の各研究施設を利用して実施した(瀧上)。また、人骨・動物骨の観察所見、計測値等の解析をそれぞれの所属研究機関(東亜大学・聖マリアンナ医科大学)で進めた(鵜澤・長岡)。
(3)データの統合とモデル化: 上記の調査・分析から得られた情報を共同研究者間で共有し、文明発展期における社会構造の解明にむけたモデル化を進めた。
(4)成果発表: 今年度の成果発表を積極的に進めた。論文11報のほか、本研究の前提となった研究課題の成果出版として研究分担者(関)が監修した書籍にも、今年度調査の知見の一部を反映させた。また、口頭発表は、古代アメリカ学会をはじめとする国内学会における報告5件のほか、世界考古学会議(WAC)、アメリカ考古学界年次大会(SAA)等、国際学会において7件の報告をおこなった。また、平成28年度中に国際誌に論文2報を投稿しており、平成29年4月現在においてそのうち1報が受理されている。
(5)国際シンポジウムの共催: 中南米考古学に関連する科研費研究課題、ならびに山形大学などと国際シンポジウム「Violence, Writing and Frontier in Pre-Columbian America」(2017年3月 東京)を共催し、成果発表を行うとともに招聘した海外研究者との情報交換をおこなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)調査の側面
ペルーにおける現地調査が順調に進み、一次資料の収集と分析が計画通りに実施できた。収集したデータは構築しつつある検証モデルとよく整合しており、順調に研究が進展していると自己評価する。
(2)成果公表の側面
研究実績の概要に示した通り、論文、学会発表、シンポジウム等での成果公表が順調に進んでいる。現在解析を進めているデータも、短期間のうちに論文として発表することが可能な質と量をそなえていると評価しており、次年度以降の研究の進展が期待できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は順調に進展していることから、研究目的とする「生物考古学の視点から古代アンデス社会における人々の生老病死と世界観を復元し、文明発展期における社会構造の解明」を計画通り推進する。
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Research Products
(25 results)
