2016 Fiscal Year Annual Research Report
Seismic Hazard Assessment of Myanmar based on the microtremor and continuous earthquake observations
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16H05649
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川瀬 博 京都大学, 防災研究所, 教授 (30311856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 信一 京都大学, 防災研究所, 教授 (30393565)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 長周期地震動 / サガイン断層 / 強震動予測 / 地震観測 / 微動観測 / 水平上下比 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はヤンゴン市内とサガイン市内を主たる対象として、長周期速度計を用いた微動観測装置を現地に持ち込んで、長周期アレー微動および単点微動観測を実施した。その意味は長周期微動を観測することにより、基盤までの速度構造を求めることを目指したものである。その結果、サガイン市内とヤンゴン市内における長周期の位相速度と水平上下スペクトル比を求めることができた。これにより深部盆地構造を拘束する速度情報を得ることができたが、必ずしもSN比がよいとは言えず、また明瞭な速度コントラストもないようなので、深さ1kmまでの構造は概ね推定できたが地震基盤までの速度構造を決定することは困難であった。
また以前に収集したサガイン市内の高密度微動観測データを用いて、アレー微動で得られた速度構造をレファレンスとして、水平上下比がよく再現できるようにその地下構造をチューニングし、各観測点直下の速度構造を求めた。その結果、サガイン断層の西側の表層は東側の表層に比べて有意に厚い表層軟弱地盤層があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に従って、それぞれのタスクにおいて順調に研究計画に従って実験および観測、シミュレーション等を実施してきているから。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は地震計を追加設置するとともに、WiFiで遠隔で情報収集すること、および現地の電源の品質が著しく低いために、障害に数日は耐える太陽電池バックアップシステムを導入し、微小地震から被害地震まで確実に観測できるように周辺機材を整える。
既に観測したデータについてはアレー微動解析および水平上下比解析により、観測地点直下の構造を同定し、三次元盆地構造を求める。
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Research Products
(2 results)