2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of magmatic and hydrothermal systems of the highly eruptive Taal and Mayon volcanoes
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16H05651
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
長尾 年恭 東海大学, 海洋研究所, 教授 (20183890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 武 東海大学, 理学部, 教授 (60203915)
熊谷 博之 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (10343758)
楠本 成寿 富山大学, 大学院理工学研究部(都市デザイン学), 教授 (50338761)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | タール火山 / 地震 / 比抵抗構造 / 地殻変動 / 重力 / マヨン火山 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、地震学的研究ではタール火山で発生した火山構造性地震の高周波(5-10 Hz)エンベロープ波形を用いて同火山の散乱構造を推定した。その結果、散乱の強い層は地表から深さ約1 kmまでという薄い表層のみに存在し、それ以深では通常の地殻とほぼ同様の構造を持つことが分かった。さらにタール火山島に存在する地震波の減衰領域を通過する散乱波が、一ヶ月という短時間で変動することを発見した。 火山ガス観測では、タール山において5ヶ所の噴気孔で噴気を繰り返し採取・分析した。その結果、噴気の化学組成は協調して変動していることが見いだされた。 特に噴気に含まれるH2Oの安定同位体比から噴気の形成モデルを推定した。1:マグマから放出された高温のガスと海水が混合し300度Cの一次蒸気が生成する。2:一次蒸気はタール山の火口湖水と混合し、100度Cの二次蒸気を生成する。3:二次蒸気の一部が地表に現れて火口湖の岸に見られる噴気を形成、また火口湖の岸から外輪山側に向かって離れた場所で放出している勢いの強い噴気は一次蒸気の可能性が存在する。 重力異常を求めるためにタール火山島の地形データの作成を行った。今回は撮影場所ならびに被写体の三次元形状を復元するSfM-MVS (多視点ステレオ写真測量)をドローン空撮データに適用した。撮影・解析に用いた画像数は27508枚であり、1平方メートル当たりのピクセル数は4.93、地上1ピクセル当たりの解像度は11.3 cm/pixで45cmメッシュの地形データを得た。 電磁気観測においては、繰り返し磁気測量を行うとともに、2015年初頭に、タール火山で発生した群発地震の間に火山島南西部の3成分磁力計によって顕著な比抵抗変化が確認され、この変化を過去の事例と比較解析を実施した。群発地震は電磁気学的に求められていた熱水貯留層と考えられる地域で発生していた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)