2018 Fiscal Year Annual Research Report
Post-Development in Contemporary India: Politics of Intermediaries and Associations
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16H05659
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池亀 彩 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (40590336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石坂 晋哉 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (20525068)
田辺 明生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30262215)
竹村 嘉晃 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 外来研究員 (80517045)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 開発 / インド / 文化人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロジェクト全体で行った大きな業績としては、2019年3月29日に国立シンガポール大学南アジア研究プログラムと共同で行った国際ワークショップRethinking Development: Network, Brokers and Devotionがある。ここではそれぞれが3年間の成果を「ポスト開発」という概念の検証を行いながら発表を行い、国立シンガポール大学からも多くの研究者・学生が発表・参加してくれ、非常に意義のある意見交換が行われた。今後はここでの発表をさらに発展させ、2019年10月にアメリカ合衆国で行われるAnnual Conference on South Asiaでパネル発表を行う予定である。これまで評価されてこなかった「媒介者」に着目し、広義に定義された開発が国家や国際機関主導ではなく、人々が積み上げていく形の「ポスト開発」という概念が、徐々に明確になってきているだけでなく、具体的な事例の積み上げができつつある。 それぞれが3年間で行ってきたフィールドワークによって、これまで着目されたこなかった様々な運動が見えてきた。例えば、池亀が調査したカルナータカ州ではグルを媒介者として、深刻な水不足に直面している農村地域で新しい灌漑事業が始まっていること、田辺はオディシャー州・ニヤムギリ地域のドングリア・コンドをめぐる「開発」状況について調査し、鉱山開発のために金と権力で彼らを移動させる「排除の政治」の代わりに、企業や政府が支援するNGO群がコンドたちを開発支援・教育支援をして、平地でのメインストリームに合流させる「主体化の政治」が広く行われるようになったことを明らかにした。また石坂は日本発の「自然農法」がインドで代替的な方法として影響力を増している現状について、また竹村はシンガポールにおけるタミル系移民が貢献した新しいナショナルな伝統の創造について明らかにしている。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(35 results)