2019 Fiscal Year Annual Research Report
ベトナム少数民族の生活構造の緩やかな変質に対する未来志向型生業モデルの提唱
Project/Area Number |
16H05660
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西前 出 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (80346098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺野 悟史 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (10747869)
堤田 成政 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (20650352)
小林 広英 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (70346097)
時任 美乃理 京都大学, 森里海連環学教育研究ユニット, 特定研究員 (20824220)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アカシア林業 / 発展的継承 / 救荒作物 / 地域研究 / 地理情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究の最終年度に当たり,これまで収集したデータを用いた分析や成果公表に重点を置いて研究を遂行した。 ベトナム中部のバックマー国立公園およびその周辺地域での森林資源の生業利用の実態,および収集した森林資源の金銭的価値を市場調査にて推定し,当該地域に居住するカトゥ族の森林資源への依存度を検証した。ベトナムにおける既存研究の結果に比べて,利用している森林資源の種類も豊富であり,かつ,その依存度は高く,今後の人口増加傾向を考慮すれば,貧困化と相まって,さらに森林資源への依存が進むことが想定されるため,代替的な生業が必要であることを指摘した。その候補の一つとしてエコツーリズムの導入の可能性を検討した。村人,および地方行政の担当者への聞き取り,および,現地調査を通じて観光資源を掌握し,エコツーリズム実施可能性と導入した場合の住民への貢献の度合いを明示した。成果については,現地への還元を行うと共に,これらの成果は国際誌論文として取りまとめている。 また,ナムドン県アカ集落において、カトゥ族伝統的集会施設グゥールの再建プロジェクトを完了し,森林での木材伐採から加工、建設までの一連のプロセスを取りまとめた。この作業を通じてカトゥ族の伝統文化の把握だけでなく、現在の生業活動や生活様式の変容がいかに地域文化の維持継承に影響を与えているかを把握し、その発展的継承について集落住民と議論しその方向性を明示した。これらの成果は国際学会にて口頭発表を行った。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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