2017 Fiscal Year Annual Research Report
現代中東におけるイスラーム主義運動の動向と政治的帰結に関する比較理論研究
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16H05697
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 卓郎 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (30399216)
石黒 大岳 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (30611636)
横田 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (60425048)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 政治学 / 社会運動 / イスラーム主義運動 / 中東地域研究 / 比較政治学 |
Outline of Annual Research Achievements |
中東各国のイスラーム主義運動の政治的帰結とその規定要因について、比較研究および一般化・理論化への方向性を定めるための研究とその成果の発信を行った。具体的には、4つの段階からなる3年間の研究プロジェクトにおけるの第二段階「中東各国のイスラーム主義運動の政治的帰結とその要因の特定」を完了し(9月)、第三段階「その規定要因についての比較/理論研究」を開始した(10月)。
第二段階については、6月に日本比較政治学会にて末近と吉川が社会運動の政治的帰結に関するパネルに参加(討論者と研究報告者)することで、また、7月にキューバ・ハバナで開催されたISA-GSCISにおいて末近、横田、吉川がイスラーム主義運動を取り巻く環境を国際関係の観点から分析した研究報告を行うことで、国内外の研究者からのフィードバックを得た。第三段階については、12月にはゲストスピーカーを招聘し、一般化・理論化に向けてのワークショップを大分・APUで開催した。
なお、追加データの充実化および比較研究の事例探求のために、末近、横田、石黒が欧州のムスリム同胞団系組織の、吉川がヨルダンのIAFの実態に関する現地調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国内の関連学会(日本比較政治学会)および国外の関連学会(ISAグローバルサウス・コーカス)において研究報告の機会を設けたことで、今年度の目標の1つである事例研究から一般化・理論化へと歩を進める上で極めて効率的に知見を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の第三段階を終了し(6 月)、最終段階の比較分析枠組みの検討を本格的に実施する(7月~)。また、中東以外の地域との予備的な比較による理論化の方向性を考察し、一般化・理論化 の検証を引き続き行う。現地での調査は、前年度までの成果を踏まえ、必要に応じた補足調査の実施を柱とする。補足調査の結果を受け、中東のイスラーム主義運動の政治的帰結に関する研究成果と分析枠組みの完成度を確認する。そして、年度の後半に中南米・東南アジアとの比較研究を行い、調査研究の結果と比較分析枠組みの一般化の方向性を探求する。
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Research Products
(13 results)