2016 Fiscal Year Annual Research Report
アジア諸国のICT産業の新しい発展モデル -日本とアジアの相互依存的発展-
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16H05706
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
高橋 信弘 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (40305610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳丸 宜穂 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00387656)
中原 裕美子 九州産業大学, 経営学部, 教授 (40432843)
平川 均 国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (60199049)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ICT産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アジア諸国への技術移転が、現地のICT産業の発展にどのような影響を与えたのかを分析する。そのため、中国、台湾、東南アジアなどのICT企業を調査し、日本からのアウトソーシングがどのようなメカニズムに基づいて現地の影響を与えるのかを明らかにする。 この目的に基づき、中国等で現地調査を行った。中国では、日本からのアウトソーシング業務を受注するソフトウェア企業が多数存在している。よって、そうした企業への聞き取り調査を実施し、アウトソーシングの実態を把握する。 近年、中国での人件費が上昇している。よって、日本のメディアのなかには、中国へのアウトソーシングが今後減少すると予想しているところもあるが、私たちの調査では、少なくとも中国へのアウトソーシングが大きく減ったということは起きていない。日本からのアウトソーシングにとって、中国の重要性は依然として高い。言い換えれば、中国への高い依存は相変わらず続いている。したがって、そうしたアウトソーシングに伴う技術移転も続いている。それが、中国ソフトウェア産業の発展に貢献しているのである。 日本からのアウトソーシングは、ほかの国に向けても行われている。よって、そうした国においても技術移転が起こっている。そうした技術移転が現地に大きな影響を与えている。それはICT関連のソフトウェアやハードウェアの産業だけでなく、そうした産業を使う幅広い産業の発展に貢献しているのである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査により、アジア各国のICT産業の現状を把握できている。また、その分析も同時進行で行っており、最終年度における成果発表に向けて研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに引き続き、現地調査を進めると同時に、その調査内容を分析する。同時に、その成果を、学会報告していく。
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Research Products
(24 results)