2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of Magnetic Field Structure in Massive Star-forming Regions
Project/Area Number |
16H05730
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
杉谷 光司 名古屋市立大学, 大学院システム自然科学研究科, 教授 (80192615)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 星間磁場 / 大質量星形成 / 分子雲 / 近赤外線偏光観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
大質量星を含む星団形成が既に起きている巨大分子雲として銀河系第4象限の代表的な若い大質量星形成領域として昨年度に観測ターゲットに選定したRCW106領域を、昨年度に引き続き5月、1月、3月に近赤外線偏光観測を南アフリカ天文台サザランド観測所のIRSF1.4m望遠鏡と近赤外線偏光観測装置SIRPOLを用いて観測を試みた。 昨年度は観測装置トラブルから予定していたRCW106の観測予定領域の1/3以下しかカバーできなかったが、今年度は5月の観測によりRCW106領域の観測領域をさらに1/3以上拡げることができた。また、大質量形成領域Vela C分子雲の観測で今までカバーされていない領域の観測も合わせて行った。さらに、RCW106の観測を完成すべく1月下旬から2月初めと、3月の終わりに観測を試みたが、天候不順および観測機器の故障・修理のために十分に観測することができなかっため次年度に持越となった。観測領域のカバーがまだ不完全ではあるが昨年度と今年度に取得したデータの解析結果は研究会等で発表を行った。 1月および3月の観測では、RCW106が観測可能でない前半夜の時間帯で、分子雲ー分子雲衝突のトリガーで大質量星が形成された可能性が指摘されているSpitzerバブルと呼ばれる分子雲に於ける衝突の有無を磁場構造から探るために、比較的サイズの小さな2つのSpitzerバブル天体の近赤外線偏光観測も行った。観測を行った前半夜の時間帯はRCW106の観測を予定していた後半夜よりも天候に恵まれたのとターゲットの観測領域が小さいため、予定観測領域のかなりの部分をカバーすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度も、若い大質量星形成領域であるRCW106領域の観測は装置トラブル等の影響で必ずしも予定通りに進まなっかたために未観測領域を引き続き観測を行う必要がある。また、RCW106以外の観測データの解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き南アフリカ天文台サザランド観測所のIRSF 1.4m 望遠鏡の観測時間を確保し、大質量星形成領域と考えられる赤外線暗黒星雲 や若い大質量星形成領域の偏光観測データをできるだけ多く取得して、星間磁場と大質量星を持つ星団形成の関連性について調べる。また 、研究時間をできるだけ確保してデータ解析を進める。
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Research Products
(3 results)