2018 Fiscal Year Annual Research Report
Infrared interferometric approach on supermassive black holes and their binary structure
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16H05731
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
岸本 真 京都産業大学, 理学部, 准教授 (00733354)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 宇宙物理 / 光学赤外線天文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
チリのVLT干渉計の近赤外新装置GRAVITYによる活動銀河核の国際共同観測チームの一員として,観測デザイン・観測提案時から貢献してきたが,広輝線領域と呼ばれる,巨大ブラックホール周辺の高速回転ガス領域の運動を世界で初めて空間分解することに成功し,この結果は今年度2018年11月に英国の学術雑誌Natureに掲載された.また,今後2年間にわたってGRAVITYによる同様の高空間分解AGN観測が認められ,これからさらに大きな成果を出すことが期待できる.また,同じくVLT干渉計の中間赤外装置MIDIのデータ解析を続行してきたが,そのデータの一部をアメリカ天文学会誌Astrophysical Journalに出版した.
また,ハッブル宇宙望遠鏡などのいわゆる面分光データを用いて,速度場からの3次元空間構造マッピングの方法を開発してきたが,その方法と初期成果について,活動銀河核分野における主要な国際会議であるTorus 2018において口頭発表を行なった.
米国カリフォルニアのCHARA干渉計においては,本年度は本科研費で得た4半夜に加えてさらに米国天文台NOAOを通した観測提案分9半夜が認められ,合計13半夜の観測時間を得た.しかしながら,(1) 2018年4月(4半夜)2半夜は悪天候.2半夜は,新補償光学システムの問題で観測は不成功.(2) 2018年9月(4半夜)新補償光学システムを改良しつつ観測を実行したが,9月のターゲットでは相関フラックスが小さすぎてフリンジを検出することができなかった.(3) 2019年2月(5半夜)悪天候により観測不可.結果として,残念ながら年度内に活動銀河核観測をCHARAにおいて成功させることはできなかった.しかし,高感度天体導入システム・新補償光学システム・リアルタイム解析システムともに全て準備完了の状態にすることができ,あとは好天候で観測を実行するのみである.今後も観測時間獲得の努力を継続する.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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