2016 Fiscal Year Annual Research Report
海面上昇が乾燥地に生育するヒルギダマシ林の遺伝構造と地理的動態に与える影響
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16H05788
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
中島 敦司 和歌山大学, システム工学部, 教授 (90283960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 隆一 東京農業大学, 地域環境科学部, 准教授 (20432297)
吉川 賢 岡山大学, 地域総合研究センター, 特任教授 (50166922)
小見山 章 岐阜大学, 応用生物科学部, フェロー (60135184)
谷口 真吾 琉球大学, 農学部, 教授 (80444909)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マングローブ / インド洋 / 海面上昇 / DNA / 林分動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は(一部は平成29年度に繰越),1)衛星画像によって対象17カ国の林分動態の把握を実施し,2)また,インド,スリランカ,マダガスカル(北部)の現地調査とサンプリングを行い,3)土砂移動による呼吸根の埋没が林分動態に与える影響についての実験を実施し,4)これまでに得たサンプルの遺伝子分析の準備を行い,5)以上を比較検討することで,乾燥地マングローブ林の地理的相互関係と環境変動と耐性の解明に着手した。さらに,6)次年度以降の現地調査の選定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度の調査としては順調に進展した。特に,本研究においで最も重要な要素となる海外調査のカウンターパート探しとして,インド,スリランカでは協力的なカウンターパートを見つけることができ,順調に調査とサンプリングを実施することができ,今後の協力関係についても相互確認できた。DNAの分析については,検体の整理を行い,分析の準備に着手した。また,本研究の基礎となる,本研究のターゲットであるヒルギダマシの樹形に関する論文を発表するとともに,厳しい環境下での水分動態の基礎としてのH/Rについての解説を行った。また,海外で招待講演も行った。なお,研究は順調に進んだが,一部の作業を翌年に繰り越したため,概ね順調と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査とサンプリングに関し,カンターパート捜しと並行して行い,効率的な作業順位を決めた。その結果,当面は,インド洋の最南(マダガスカル,モザンビーク),最北(インド,スリランカ),最東(オーストラリア北部)を重点的に研究する計画とする。
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