2016 Fiscal Year Annual Research Report
タイ国ケンクラチャン湖における巨大回遊魚メコンオオナマズの生態解明
Project/Area Number |
16H05792
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三田村 啓理 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (20534423)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | バイオロギング / バイオテレメトリー / 高精度測位 / メコンオオナマズ / 種苗 / 行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界最大の淡水魚で重要な水産資源のメコンオオナマズは絶滅が危惧されているものの、人工種苗がタイ国内の湖に放流されている。しかし本来の生息域ではない湖に適応して、再生産しているかなどの基礎的な知見は皆無である。本研究は、主に高精度に測位できるバイオテレメトリーを駆使して湖における本種の生態を解明する。絶滅危惧種の保全ならびに資源管理のための基礎的知見の確立に貢献する。 平成28年度は、全長20cm程度の稚魚と全長2m程度の大型魚に発信機をつけて、テレメトリーによる生態調査を開始した。またあわせて、安定同位体比分析に供する試料の採取を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、タイ国水産局とともに共同で研究を開始した。予定通りテレメトリーによってメコンオオナマズの生態調査を開始した。稚魚(0歳魚)と大型魚に発信機をつけて、実験水域であるケンクラチャン湖に放流した。その後、湖に設置した受信機によって個体の移動・分布データの取得を開始した。また、安定同位体比分析を実施するための試料の採取を試みた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、様々な技術(テレメトリー、安定同位体比分析、胃内容物分析、生殖腺熟度分析など)を用いて、湖におけるメコンオオナマズの生態・行動の解明を目指す。
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