2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative studies on seasonal reproduction of fish in tropical monsoon environments
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16H05796
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
竹村 明洋 琉球大学, 理学部, 教授 (40222103)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 熱帯モンスーン気候 / アイゴ / 雨季 / ベトナム |
Outline of Annual Research Achievements |
モンスーンの影響を受ける地域の季節は雨季と乾季に大別される。この地域の浅海域に生息する魚類の多くは雨季・乾季に対応した季節性繁殖を行っているため、降雨に関係した水域環境変化を繁殖活動の時刻あわせに利用していると考えられる。本研究では、熱帯モンスーン気候帯で繁栄している魚類が繁殖活動の同期に利用している環境要因を特定し、この地域の繁殖活動の時刻あわせの成立機構を明らかにすることを目的として企画された。ベトナム中部に設置した調査地点における海況変化と魚類の繁殖活動を比較して繁殖に利用される環境要因を特定する。加えて、視床下部―下垂体―生殖腺軸の上位に位置する脳部位にターゲットを絞り、モンスーンに関わる魚類の環境センサーの存在と役割の解明を行った。 平成30年度には2回の海外調査を行った。1回目の調査(2018年8月31日~9月5日)では、フエ農林大学の臨海実験施設において行う環境因子操作実験の予備調査を行った。環境因子操作実験(給餌制限による成熟抑制)は現地共同研究者の協力によって12月から開始し、その効果を2回目の調査(2019年1月10日~1月14日)において確認した。本年度においては、フィールドからの魚の採集が遅れて実験開始が水温低下時に行われたことに加えて、実験に供した魚の生理状態がおもわしくなかったことから、給餌による生殖誘導効果は認められなかった。なお、国内実験と合わせて行われた栄養関連遺伝子に関する研究では、インシュリン様成長因子の発現量が成熟に伴って変動することや雌性ホルモンの影響を受けてその発現量が抑制されることが判明したため、栄養条件が中枢組織や末梢組織において、性成熟調整に関与している可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)