2019 Fiscal Year Annual Research Report
アジアのヒトとマカクにおける腸管寄生病原アメーバの探索と共進化の解明
Project/Area Number |
16H05819
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
橘 裕司 東海大学, 医学部, 客員教授 (10147168)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧内 貴志 東海大学, 医学部, 講師 (80587709)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 寄生虫 / 遺伝子 / ゲノム / 感染症 / 進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、アジアに生息する各種マカクについて、Entamoeba nuttalliとその近縁種の感染実態を明らかにするとともに、虫体を分離培養し、株間の遺伝的多様性や宿主との共進化について解析している。今年度は、アカゲザルから分離培養したE. nuttalli P19-061405株の全ゲノムについて、ロングリードとショートリードの塩基配列データを用い、9,647遺伝子を含む23 Mbのアセンブリデータを構築した。そして、赤痢アメーバ(E. histolytica)に加え、霊長類を宿主とするが非病原性のE. dispar、爬虫類を宿主とするE. invadensとの比較ゲノム解析を行った。その結果、E. nuttalliゲノムに含まれる6,602遺伝子群のうち、4,564遺伝子群は4種の Entamoebaに共通に存在し、1,327遺伝子群は霊長類を宿主とするEntamoebaに共通であった。一方で、114遺伝子がE. nuttalliに特異的に存在していた。詳細な解析を行った結果、8アミノ酸配列[G,E]KPTDTPSの42回反復を含む特徴的なタンパク質をコードする遺伝子が同定された。組換えタンパク質に対して作製したポリクローナル抗体を用いてE. nuttalliの免疫染色を行い、このタンパク質が虫体表面に局在していることを確認した。この他、野生のニホンザルから分離培養したE. nuttalli株について、遺伝子型解析を行った。18S rRNA遺伝子では3タイプ、セリンリッチタンパク質遺伝子では大きく4タイプに分類され、アカゲザルやカニクイザル由来のE. nuttalliよりも遺伝的多様性は大きいことが明らかになった。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
[Journal Article] Genotyping of Entamoeba nuttalli strains from the wild rhesus macaques of Myanmar and comparison with those from the wild rhesus macaques of Nepal and China2021
Author(s)
Hla Myat Mon, Meng Feng, Urassaya Pattanawong, Rattiporn Kosuwin, Tetsuo Yanagi, Seiki Kobayashi, Chaturong Putaporntip, Somchai Jongwutiwes, Xunjia Cheng, Hiroshi Tachibana
-
Journal Title
Infection, Genetics and Evolution
Volume: 92
Pages: 104830
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-