2016 Fiscal Year Annual Research Report
タンデム式ハイブリッド型パイプラインによるプロセッサの超高電力効率化
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16H05855
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塩谷 亮太 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10619191)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 計算機システム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は以下の研究を行った:
(1) 低電力モードの研究:本研究では Big ユニットを停止する低電力モードについて,その制御方式をシミュレータを用いた解析と評価により研究し,消費電力のさらなる削減を実現する.平成28年度は小性能差領域の解析を行い,低電力モードへの遷移を細粒度に行う場合のプロセッサやプログラムの振る舞いについて多くの知見を得た.この際に得られた知見としては特に,既存の制御手法にある問題の根本的な原因について解明できた点が大きい.平成28年度は,ここで得られた知見に基づき実際の制御方式についても提案を行い,実際に予備評価では非常に良好な結果を得た.
(2) LSI 試作による有効性の実証:事実上唯一使用できる既存の電力シミュレータには問題があり,提案アーキテクチャの消費電力削減量を大幅に過小評価してしまう.このため,本研究では実際に LSI を試作し,提案アーキテクチャの有効性を実証する.平成28年度は SystemVerilog 言語を用いて,提案アーキテクチャのベースとなるプロセッサの設計・実装を行った.このプロセッサは研究開始時点で既にある程度基本的な動作が行えるレベルまで開発が進んでいたものの,商用の命令セットを用いていたため,本年度は今後の研究成果の公開などの点から鑑みてオープンな RISC-V 命令セットへの移行・開発を行った.この結果,現在は RISC-V 命令セットによるアウト・オブ・オーダ・スーパスカラ・プロセッサの基本的な実装が完成,FPGA 上での動作の確認を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
下記の理由により,研究はおおむね順調に進展していると考える:
・「研究実績の概要」で述べたように,平成28年度に行った研究の結果,新しい制御方式を考案し,予備評価では非常に良好な結果を得た点. ・本研究において評価に用いるスーパスカラ・プロセッサについて,基本的な動作を確認できるまで実装が進んだ点.
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Strategy for Future Research Activity |
新しい制御方式については,現在論文投稿を行っているところである.この方式では非常に良好な結果を得ており,トップ・カンファレンスへの採択を目指して引き続き研究・論文投稿を進める予定である.また,LSI 試作については,現在は基本動作の論理検証が済んだ段階であるため,引き続き未実装の部分を実装していく予定である.
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Research Products
(2 results)