2019 Fiscal Year Annual Research Report
氷床コア中の硫酸・硝酸の三酸素同位体組成を用いた過去80年間の大気酸化力の復元
Project/Area Number |
16H05884
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 祥平 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (70700152)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 三酸素同位体組成 / 硫酸 / 硝酸 / エアロゾル / アイスコア / 北極 / GEOS-Chem / 大気化学輸送モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は4年計画で、氷床コアの分析・解析によって過去の人間活動と窒素・硫黄循環や大気酸化過程の変遷を復元することを目的としている。当該年度は、前年度に得られたSE-Domeコアの硫酸の三酸素同位体組成の変動記録を説明するプロセスの解析に主眼をおいて研究を行った。特に、硫酸の三酸素同位体組成が1970年以降上昇している理由に対して、大気酸性度が1970年代以降に低下(= 雲pHが上昇)したことよりオゾン酸化による大気硫酸生成が高まったことが要因となっていることが示唆された。これを再現するため、GEOS-Chem3次元大気化学輸送モデルを用い、ベースの大気循環場及び大気化学反応に加え。各硫酸生成反応に由来する硫酸を区別・追跡するソースコード編集を行い、モデル内の硫酸の三酸素同位体組成を算出できるように改良した。その結果、SE-Domeの観測記録とGEOS-Chemモデルは良く一致していた。この結果を投稿中である。以上のように、大気-雪氷圏における様々な大気化学プロセスの解析に硫酸・硝酸の三酸素同位体組成が有効であることを示唆するに至った。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] The 60 years history of atmospheric sulfate formation pathways based on triple oxygen isotopic composition preserved in the SE-Dome ice core2019
Author(s)
Shohei Hattori, Yoshinori Iizuka, Koji Fujita, Ryu Uemura, Sakiko Ishino, Naga Oshima, Sumito Matoba, Nozomi Suzuki, Asuka Tsuruta, Joel Savarino, Naohiro Yoshida
Organizer
2019 AGU fall meeting
Int'l Joint Research
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