2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H05916
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
池上 剛 国立研究開発法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳情報通信融合研究室, 研究員 (20588660)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 運動システム / 表情認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
他者の表情や行為からその人の感情や意図を理解することは、我々が社会生活を営む上で必須であるが、その認知機構は殆ど解明されていない。本課題は、他者理解能力の一つである表情認知に焦点を当て、その認知機構の解明を目指す。昨年度は「運動システムが他者表情の認知に関与する」という仮説の検証を目的とし、実験群として顎骨切除術の術前・術後3年間までの顎変形症患者とコントロール群の健常者を対象にし、他者表情に対する認知能力を調べる行動実験を行った。昨年10月から実験補助員を雇用し、大規模実験を開始した。昨年度までに、実験群112人、コントロール群26人を対象に実験を行った。現在までのところ、手術とその後のリハビリによって顔運動システムが改善した術後患者の方が、術前患者に比べて他者表情判断の成績が良い傾向が認められている。しかし、患者間で症状にばらつきが大きいため、引き続き実験データを増やす必要がある。また、患者群に比べてコントロール群のデータ数が少ないため、データを増やし、患者群と比較する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年10月に実験補助員を雇用することができたため、10月以降は順調に実験を遂行することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、術前から術後3年までの顎変形症患者を対象として、縦断的調査と横断的調査を行う大規模研究である。当初200人の患者を対象に実験を行うことを計画していたが、予備実験の段階で、患者の症状のばらつきが想定していた以上に大きかったため、実験対象者数を300人まで増やすことになった。今年度は150人の患者データを取得することを目標にして、引き続き実験を継続していく。
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