2016 Fiscal Year Annual Research Report
高齢期の身体機能レベル別の骨格筋機能特性の解明と対応する介入プログラムの開発
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16H05921
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 実 筑波大学, 人間系, 准教授 (30525572)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | サルコペニア / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢に伴う骨格筋量減少および筋力低下を示すサルコペニアは、高齢者の日常生活を阻害する要因の一つとなる。サルコペニアは死亡や能力障害、転倒などの事象へのリスクを高めることが知られており、その対策は重要である。また、サルコペニアの予備群のような位置付けに、骨格筋量減少のみを示すプレサルコペニア、筋力低下を示すダイナペニアと呼ばれる状態がある。しかし、サルコペニアも含め、それぞれの状態の詳細については不明な点も多く、各々の機能レベルの高齢者に対してトレーニングを実施する際には多くの課題がある。 そこで本研究では、高齢者の機能レベル別の特性について検証を進めている。高齢者を、サルコペニア、プレサルコペニア、ダイナペニア、ノーマルに分類し、生体電気インピーダンス法や超音波画像診断法を用いた骨格筋量の評価、同じく生体電気インピーダンス法や超音波画像診断法を用いた骨格筋の質の評価、筋力やパフォーマンス能力の評価などを実施している。加えて、血清および血漿からの評価も実施している。このように、高齢者の機能レベル別に、骨格筋の量、質、機能をあらゆる面より計測し評価・比較を実施することで、今後のトレーニングプログラムの開発につなげていく予定である。なお、現時点で、約350名の測定・分析を終え、それぞれの機能レベルの特性が認められている。 なお、この内容については、学会発表、論文発表を順次行っていく予定である。また、このような研究の中で得た知見は総説論文としてもまとめていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度に実施予定であった、高齢者の機能レベルに応じた骨格筋機能特性の把握は順調に実施できている。今後は更に考察を重ね、今後予定しているトレーニングプログラムの開発に活かす。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の調査で明確となった機能レベル別の特性を活かして、各機能レベルに応じたトレーニングプログラムの開発とその効果検証を実施する。特に、検証については、無作為化比較対照試験を実施する予定であり、その実施に向けた準備を進めている。
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Research Products
(4 results)