2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Develpment of Reagional Creativity Projected by Community-Spesific Oriented Artists
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16H05935
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Research Institution | Tohoku University of Art and Design |
Principal Investigator |
市川 寛也 東北芸術工科大学, 芸術学部, 講師 (60744670)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アートプロジェクト / 芸術祭 / 地域創造 / 社会教育 / 場所 / 市民参加 / 重要伝統的建造物群保存地区 / 農民芸術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「コミュニティ・スペシフィック」という概念を提示することで、芸術活動を通した地域創造について実践に基づく考察を行った。研究計画最終年度となる平成30年度は、以下の3つのアクションリサーチを軸に展開した。 第一に、3年間を通して継続的に実施してきた茨城県水戸市におけるアクションリサーチでは、概ね当初の計画に基づく成果を上げることができた。研究協力者の北澤潤氏との協働のもとに公立小学校で行ってきた「放課後の学校クラブ」では、アーティスト主導から地域主導へとプロジェクトの主体が移行しつつある。研究協力者の矢口克信氏との協働のもとに展開してきた「ワシントン現代藝術センター」では、平成28年度に実施したアートプロジェクト「祭後のバーゲンセール」の記録集を発行した。 第二に、岩手県胆沢郡金ケ崎町の重要伝統的建造物群保存地区において、地区内の保存物件を芸術活動の拠点として活用する実践研究に取り組んだ。当該物件を「金ケ崎芸術大学校」と名付け、地域住民との協働のもとに「藍の時間」や「お庭の時間」などの講座やワークショップを開催する枠組みを構築した。この背景には岩手県出身の宮澤賢治が用いるところの「農民藝術」概念の現代的解釈に基づく理念がある。次年度以降、新たなアートプロジェクトとして「城内農民芸術祭」を開催する予定である。 第三に、東北芸術工科大学の主催によるアートプロジェクト「山形ビエンナーレ2018 みちのおくの芸術祭」に伴うアクションリサーチに取り組んだ。特に、地域住民との協働の場を生み出すことを目的に「山のようなヤタイ祭り」を実践した。ここでの成果を踏まえ、研究成果報告書として『まちまち2019』を発行した。 上記の研究を通して、地域住民の創造性を引き出す「コミュニティ・スペシフィック」な芸術実践を展開していく上での「場所」の果たす重要性を導き出すことができた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)