2019 Fiscal Year Annual Research Report
Parody Defense in Copyright Law
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16H05948
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 大也 大阪大学, 法学研究科, 准教授 (80507799)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 知的財産法 / 著作権法 / パロディ |
Outline of Annual Research Achievements |
現代において、パロディ目的の著作物の利用を著作権法上許容するかは、文化的・経済的戦略として、従来の議論の枠を越えた新しい問題として認識されつつある。本研究は、裁判例や学説等のほか、表出しにくい我が国でのパロディ創作の現状を把握しつつ、更に欧米諸国の議論をも参照した上で、パロディ許容の現代的な趣旨を明らかにし、我が国での議論の基礎を提供することを目的とするものである。 今年度は本研究課題の研究期間における最終年度であることから、昨年度までの研究成果の取りまとめの段階に移行した。具体的には、専門家との意見交換等をもとに、parody自体を保護する必要性に加えて、その周辺領域の保護の必要性についても、欧米において議論されていることを確認し、米国法におけるように、parody以外のものの保護にもオープンな理解と、それを可能にするオープンな解釈余地のある条文(fair useがこれに相当する)がある状況と、欧州法におけるように、情報社会指令のもとで限定列挙された範囲でparodyのみを保護するクローズな理解と、それに対応した(解釈による幅こそあれ)クローズな条文のある状況という整理を行った(なお、後者にあってはしかし、カナダにおけるように、厳密にはparodyに当てはまらないような利用についても、別の条文を用意することでこれをカバーすることが考えられる)。 上記のようなparody保護の趣旨と対応する方法という整理を軸に、我が国の今後の検討の方向性について、著作権法学会での報告等を行い、さらなる精緻化を進めた。最終的な研究結果は、追って学会誌において掲載の予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)