2017 Fiscal Year Annual Research Report
Control of Ions by planer lipid layer on the interface of 2D nanomaterials and self-assembled peptides
Project/Area Number |
16H05973
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
早水 裕平 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (80443216)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 自己組織化 / ペプチド / 平面脂質膜 / 2次元材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
2次元ナノ空間におけるイオン伝導観測(光学測定):2次元ナノ空間に閉じ込められたイオンによる原子薄膜の電子物性変化を最も簡便に観測する方法として光学測定系作製した。油浸レンズを用いたMoS2の高空間分解発光イメージングを行った。最終目標はイオンがイオンチャネルから原子薄膜と脂質二重膜の平面空間に侵入した際に、空間的にイオンがどのように閉じ込められたかを観測し、そこから水平方向にイオンが拡散・伝導する様子を観測することであるが、その前に、MoS2が電解質水溶液中で電圧印加下でどのような発光スペクトルを持つのかについて詳細な測定を行った。これにより、印加する電圧によってMoS2からの発光が増強される現象を発見した。また、ペプチドを用いてMoS2表面に自己組織化膜を形成したところ、発光強度が変調されることがわかった。また、ステップ型電圧印加に対するMoS2発光の時間応答が、ペプチドの有無や、電解質水溶液中のイオンの種類によって変化することがわかった。 電気化学的電界効果型トランジスタ(電気測定):将来のバイオセンサ応用を考える際、勘弁かつ迅速な検出手段である電気伝導によるセンシングは不可欠である。そのため、グラフェンの電気化学的電界効果型トランジスタ構造を形成し、その電気伝導特性を評価した。ここでは、液中に白金参照電極を挿入し、原子薄膜に電圧を印加することによって、原子薄膜内の電子濃度を変調し、デバイスのスイッチングを行った。脂質膜とペプチド自己組織化膜の組み合わせによってグラフェン・トランジスタの閾値電圧が変化することがわかった。脂質膜中に膜貫通ペプチドを用いたイオンチャネルを形成する実験を行ったところ、電流の変調は観測されたが、イオンチャネルの数の制御などの困難さから、実際にイオンチャネルを介した電流であるかは今後のさらなる調査が必要であることがわかった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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