2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of mineral insulated high field superconducting magnet for next generation particle physics experiment
Project/Area Number |
16H06008
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
飯尾 雅実 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 研究機関講師 (00469892)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超伝導工学 / 加速器科学 / 素粒子実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
物理学の発展は加速器の高度化と共に歩んでおり、その中でも磁石技術の発展は欠かすことが出来ない。CERNの次世代加速器FCCでは、20T級の高磁場磁石を100MGyを超える高放射線環境下で運転することが求められており、既存のNbTi技術を超える超伝導磁石技術を開拓する必要がある。本研究は高温超伝導であるREBCO線材を用いた無機絶縁の基礎開発研究を通して新たな超電導磁石技術の開拓に挑戦する。 REBCOは高温環境下で劣化することが知られており、我々も180℃の熱負荷を与えた場合、5時間で10%、30時間で40%の臨界電流の減少を確認している。焼結法で作られる一般的なセラミックの焼成温度は1000℃程度でありこの方式での無機絶縁への応用は非常に難しい。そこで我々は、ゾル・ゲル法によりREBCO表面に無機高分子膜を成型することを試みてきた。最終的に100℃で20分の熱処理により約25μmのセラミック膜を成形することに成功した。耐電圧試験の結果は2kV以上となり十分な絶縁性能も有している。臨界電流の測定においても劣化を確認できないため、ゾル・ゲル法によるセラミックコーティングは無機絶縁超電導磁石への応用は有望である。 東北大学金属材料研究所付属量子エネルギー材料科学国際研究センターの共同利用プログラムを利用しREBCOテープの中性子照射を行っている。試料は銅を経由しベルギーの実験炉に送られる。異なる中性子フルエンス条件で6つの照射が行われ、その内4つが同センターに戻ってきている。照射サンプルは放射化しているため、同センター内の放射線管理区域内に設置された評価装置で臨界電流の測定が行われる。HTSテープの測定を行うために評価装置の改良やコミッショニング、外部磁場用15.5Tマグネットの故障などが原因でまだ照射サンプルの測定が行えていない。本プログラムは終了するが引き続き研究を継続する。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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