2019 Fiscal Year Annual Research Report
常温溶融錯体に基づく新規イオン液体型イオン伝導体の創製
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16H06053
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
上野 和英 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30637377)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 溶媒和イオン液体 / リチウムイオン輸率 / イオン伝導性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では次世代高容量・高信頼性二次電池の実現に向けた新しい電解液の設計コンセプトを提案することを目的としている。具体例として、リチウム塩が高濃度で溶媒和と混合したリチウム塩溶媒和物の溶融状態を新しいイオン液体「溶媒和イオン液体」として捉え、従来の電解液との溶液構造的および機能的な類似点や相違点を実験的に明らかにする。これにより新たなイオン液体群としての溶媒和イオン液体の物性概念を各種実験パラメータによって整理する。次に、この概念を元に、これまでにない新しい機能性電解液の設計指針を提案すると同時に、そのリチウム系二次電池としての特性を評価する。本研究では、これまでの研究で得られた知見を基に、リチウム塩溶媒和物を用い、高速Liイオン輸送が可能な新規液体電解質の創出に繋げる。本年度は、Liイオンとの相互作用が従来の溶媒に比べて弱く、動的架橋構造を形成し得るマルチ配位サイトを有する溶媒を用いた濃厚電解液を検討対象とした。これにより、高活性Liイオンを生成させ、配位サイト(溶媒およびアニオン)間のイオンホッピングを促進させることで、系の粘性に支配されない超Stokes-Einstein型の高速Liイオン輸送を実現することを試みた。さらに、様々なリチウム塩溶媒和物のLiイオン溶媒和と輸送ダイナミクスを検討的に調べ、高いリチウムイオン輸率を示す液体電解質の条件検討を行った。更に、溶媒和イオン液体の対アニオンにレドックス活性を導入する検討も進め、レドックス対アニオン構造とその熱的、電気化学的特性を詳しく評価した。また、これらをカソライトとして用いた半固体レドックスフロー電池の概念実証を行った。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)