2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Scalable Time-Domain Sensor Integrated Circuit for High-Resolution Bioimaging
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16H06088
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
新津 葵一 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (40584785)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 電子デバイス・機器 / バイオイメージング / 集積回路 / バイオデバイス / デバイス設計・製造プロセス / IoT / ヘルスケア / スマートセンサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究においては、半導体集積回路製造プロセスの微細化に伴って空間・数値解像度向上が可能(スケーラブル)なバイオセンサ集積回路を実現するための手法の提案ならびに実デバイス上での実証を行った。半導体集積回路製造プロセスを用いたバイオセンサ集積回路の空間・数値解像度向上を実現することで、生命科学の発展や医療技術の向上への貢献が見込まれる。 スケーラブルなバイオセンサ集積回路のアーキテクチャとしてログドメインの時間デジタル変換回路技術の着想に至った。世界で初めて時間増幅率が1以下の時間差増幅回路(すなわち、時間差減衰回路)を提案して、その時間差減衰回路を繰り返し使用してログドメインを実現するサイクリック・時間減衰型ログドメイン時間分解能バイオセンサ集積回路アーキテクチャを実現した。 バイオセンシングにおける基本となる化学反応式であるネルンストの式はログドメインであるため、バイオセンシングに最適な時間分解能型回路技術の開発に成功した。デジタル回路ベースでの実装が可能であるため、集積回路の微細化との親和性が高く、まさにスケーラビリティに優れた回路方式である。 計算機上の回路シミュレーションで性能を確認するとともに、実際の半導体集積回路製造プロセスで実デバイス集積回路の試作を行い、評価を行った。半導体集積回路製造プロセスについては、社会実装を見据えて広く普及している半導体集積回路製造プロセスを選定した。回路シミュレーションでの検証後にマスクレイアウトまでを自ら実施した。評価を行ったところ、期待通りのログドメインでの出力が確認できた。回路シミュレーションとおおむね一致した評価結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初は計画していなかったログドメインの時間デジタル変換回路の回路アーキテクチャに着想し、その性能を確認・実証できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに研究開発を加速するべく、新たな回路方式についての検討を行っていく。
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Research Products
(23 results)