2016 Fiscal Year Annual Research Report
新生仔脳深部の生体イメージングによる活動依存的な視床皮質回路形成の包括的解析
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16H06143
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
水野 秀信 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教 (00567159)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 2光子イメージング / GCaMP / 神経回路形成 / 臨界期 / トランスジェニックマウス / エレクトロポレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は『独自開発した新生仔大脳皮質の生体イメージング法により、活動依存的な神経回路形成の分子細胞メカニズムを解明する』ことである。 これまでの研究で、2光子カルシウムイメージング(神経活動イメージング)により、新生仔マウス大脳皮質体性感覚野において特徴的な活動パターンが存在することを見出している。 平成28年度の目標は、この活動パターンの由来を同定することであった。これを明らかにするため、末梢(ヒゲ)が活動の由来である可能性を検討した。 ヒゲ毛根を薬理学的に抑制した動物の2光子イメージングを行ったところ、特徴的活動パターンは消失していた。 以上の結果により、ヒゲが活動パターンの発生源で有ることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示す通り、平成28年度は申請書に記載した目標を達成できた。 また、研究で使用する遺伝子導入ベクターシステムの改良についての論文(Luo*, Mizuno* et al., Scientific Reports)を報告できた。 以上の結果より、研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展しており、平成29年度も申請書に記載した目標の達成を目指す。 具体的には、新生仔大脳皮質神経細胞の活動と形態を同時解析し、神経回路形成における活動の役割を調べる。
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