2017 Fiscal Year Annual Research Report
大規模レジストリによる終末期がん患者の重大症状に対する薬物療法のエビデンス創出
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16H06239
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
前田 一石 聖隷クリストファー大学, 看護学研究科, 臨床講師 (70706639)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | レジストリ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は終末期がん患者の重大症状について、実臨床の対象患者全例を対象とした大規模なレジストリを構築することにより、治療の有効性・安全性および臨床転帰について明らかにすることを目的とする観察研究である。研究期間中にせん妄・呼吸困難・死前喘鳴・オピオイド関連有害事象等に関するレジストリ登録を行う予定としている。 平成30年3月までに行ったこととして、1.せん妄のレジストリ研究を行い、全国23施設(緩和ケア病棟、サイコオンコロージーグループ)から合計800例を超える症例の登録を行った。症例登録後、データセンターと共同して、データクリーニング・データ固定を完了し、解析・論文化を行っている段階である。主研究の結果については平成30年の日本緩和医療学会で報告する予定となっている。2.オピオイド関連有害事象(オピオイド誘発性便秘症)に関するレジストリの実施に向けた準備を行った。当該研究に関するプロトコル作成、Electronic Data Capture Systemの構築、参加施設の組織を行い、プロトコルの中央審査を受けているところである。症例登録に向けたキックオフ会議は既に完了しており、中央審査・参加施設での審査が済み次第、速やかに症例登録を開始できる体制が整っている。3.前述の2課題が完了した後の課題について、終末期呼吸困難、難治性疼痛等に対する薬物療法の効果に関するレジストリを実施予定であり、そのプロトコル作成準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年3月までにせん妄レジストリの解析・論文化、オピオイド関連有害事象レジストリの症例登録を開始する予定であった。前者はデータセンターとの調整、欠損値等に関するクエリー発行・登録施設との対応に時間を要し、後者は倫理委員会の中央審査を受けている段階であるが、審査に想定以上の時間を要しており進捗が遅れる要因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
せん妄レジストリの解析・論文化を行う(主研究の概要の発表は平成30年度の緩和医療学会で実施予定となっている)。オピオイド関連有害事象レジストリの症例登録を開始する。
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