2019 Fiscal Year Annual Research Report
Precise determination of the proton charge radius by electron scattering off proton at ultra-low momentum transfer
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16H06340
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
須田 利美 東北大学, 電子光理学研究センター, 教授 (30202138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 暁 東北大学, 電子光理学研究センター, 助教 (10422073) [Withdrawn]
前田 幸重 宮崎大学, 工学部, 准教授 (50452743)
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Project Period (FY) |
2016-05-31 – 2021-03-31
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Keywords | 電子散乱 / 陽子電荷半径 / 低運動量移行 / 電荷形状因子 / Rosenbluth 分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度までに完成していた低エネルギー電子ビーム輸送系と散乱電子測定用電磁石スペクトロメータの立ち上げ並びに性能評価試験を兼ねたコミッショニングを行った。2019年度並びに研究費の一部を2020年度に繰越し実施した。2019年途中に低エネルギー電子加速器で真空漏れが発生しその復旧と影響を受けた電子ビームを発生させるための電子銃の交換が必要になり、長期間低エネルギー加速器が運転できなくなり研究計画変更の必要性が生じた。 2019年4月1日~12月31日にJSPS 外国人研究者招聘(長期)により米国ハンプトン大学 Michael Kohl 博士が滞在し本研究に従事した。彼が米国で開発し当研究に使用予定の極薄型ガス検出器GEMの性能評価を実施し、必要な性能を有することを確認した。 2020年度には高分解能電子ビーム輸送系に電子ビームを供給し、本研究遂行に必要な電子ビーム性能(運動量広がりとエミッタンス)を有することを確認後、散乱電子測定用スペクトロメータの性能評価を開始した。スペクトロメータの焦点面にはストリップシリコン半導体検出器を設置し、標的で弾性散乱した電子検出を試みた。検出器に対する深刻な電気雑音と電子ビーム起源のバックグランドの除去あるいは軽減のためのシールドを増強し、最終的には金標的そして CH2 標的からの弾性散乱電子事象観測に成功した。 その後、電子弾性散乱事象を利用し、スペクトロメータの性能(焦点面の位置、運動量分散、運動量分解能)などを詳細に測定し、スペクトロメータが設計通りの性能を有することを確認した。 電子ビーム起源のバックグランドは完全には落としきれておらず、標的での多重散乱で広がった電子ビームが標的下流のビーム輸送系を叩いてバックグランドの原因とならないよう、四重極電磁石などを設置し制御して遠方のビームダンプまで輸送するよう改善する予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(18 results)