2016 Fiscal Year Annual Research Report
Creating Soft-Batteries by Simple and Rapid Processes and Innovating Capacity by Reversible Structure Change
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16H06368
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| Research Institution | Waseda University |
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Principal Investigator |
野田 優 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50312997)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門間 聰之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10277840)
獨古 薫 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (70438117)
山田 裕貴 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (30598488)
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| Project Period (FY) |
2016-05-31 – 2021-03-31
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| Keywords | 材料プロセス / 二次電池 / カーボンナノチューブ / 三次元界面 / 高速・高収率合成 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
野田はA.ポーラス電極とB.スポンジ電極の開発に取り組んだ。数10 μmのCNT膜を1 minで合成、約10 μmのCu膜を1 minで蒸着、CNT-Cu膜を成長基板から剥離しCNT側に数μmのSi-Cu膜を1 minで蒸着し、Si-Cu/CNT/Cuポーラス負極を実現した。3 mAh/cm2の高い初期放電容量を実現したが60サイクルで容量が半減、電解液の工夫によりサイクル特性向上に取り組んでいる。ガス中蒸発法で数秒合成したSiナノ粒子と、独自の流動層法CNTの共分散・ろ過によるSi-CNTスポンジ負極の特性改善を進め、100サイクルで230 mAh/cm3, 0.64 mAh/cm2の放電容量を実現した。分散・ろ過法CNT膜へのSの昇華・複合化によるS-CNTスポンジ正極の特性改善を進め、100サイクルで681 mAh/cm3, 1.53 mAh/cm2の放電容量を実現した。サイクル特性とレート特性に優れるLiTiO2負極材でもスポンジ負極を開発、CNTとの複合化で容易に理論容量を引き出せ、10Cの高速充放電が可能と確認した。門間は、ソフト電池の評価検証のため電池充放電反応下その場形状観察電気化学セルおよびレーザー顕微鏡と電気化学評価装置を同期させたシステムを導入した。またリチウムデンドライト析出を電気化学的検知する手法を見出した。獨古は、Li塩と有機溶媒を混合し、塩濃度が3 M程度以上となるように調製した電解液の基礎物性の解析やリチウム硫黄電池への適用を行った。Li塩を高濃度にすることでイオン液体に類似の物性を発現し、リチウム硫黄電池を安定に作動できることを見出した。山田は、Si負極の高安定作動を可能にする電解液の検討を行った。溶媒の熱力学的安定性、アニオンの被膜形成能、溶液内配位構造等を考慮した上で特定組成の高濃度電解液を選定し、当該電解液系の基礎物性の評価を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、野田はA.ポーラス電極およびB.スポンジ電極の開発を進めている。これら電極の実用化には電極の厚膜化と膜密度向上が欠かせず、簡易・高速・高収率プロセスで実際に厚膜・高密度電極を実現した。一方で、SiやSといった高容量活物質では、電解液の分解や電解液への活物質の溶出が課題と知られており、本電極でもそれらの対策が鍵となる。獨古および山田は、高濃度電解液にてこれら活物質の安定作動に取り組み、着実に進展している。また、個々のスポンジ電極が可逆的に体積変化しつつセル全体で体積を保存するソフト電池が本研究の最終目標であるが、門間は電池内部の観察・評価の実現に向け装置・システムを設計、導入した。以上、全体として順調に進展している。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究では、A.ポーラス電極の開発、B.スポンジ電極の開発、C.セパレータを基礎とした多積層セルの開発、D.ソフト電池の開発の4項目を設定している。H29年度は、項目A,Bでの野田の電極性能向上に、獨古・山田の電解液技術を適用して性能向上を図る。また、門間の観察・評価技術を適用してポーラス電極・スポンジ電極内の現象の理解に努め、本研究後半の項目Dに備える。加えて、野田は項目Cの検討も開始する。
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