2020 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms and physiological functions of intercellular communication by cell death
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16H06385
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 正幸 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (50202338)
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Project Period (FY) |
2016-05-31 – 2021-03-31
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Keywords | カスパーゼ / 細胞死 / 分泌 / 細胞間コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞死が起点となって全身性の生体応答を行う現象として全身性傷害応答(Systemic Damage Response: SDR)を見出し研究を行ってきた。再生可能な幼虫のショウジョウバエ翅成虫原基は組織傷害に応じてSDRが開始するが、このような「細胞と全体を結ぶシグナル経路」に関する理解は未だ不十分である。翅成虫原基再生に限らず傷害された組織の細胞死は周りに対して積極的に働きかけるシグナルセンターとしての役割をもつ。傷害では様々なタイプの細胞死が惹起され、その様式によっても発せられるシグナルは異なる。死細胞からのシグナル生理機能とシグナル因子の分泌機構とを明らかにするために、1.Caspase-1 活性化によるパイロトーシスに伴ったIL-1bの非古典的分泌経路解明、2.アポトーシス細胞からの分泌とその生理機能、3. Caspase が関与しないネクローシスでの因子放出による新規自然免疫活性化機構、について研究を進めてきた。パイロトーシス時に切断されるタンパク質をGeLC-MS/MS法を用いた網羅的探索により多数同定し個々の遺伝子に関してCaspase-1による切断の有無とパイロトーシス時における機能を検証した。また、約1000個のvalidate compound libraryのスクリーニングによって、Caspase-1 の活性化に影響する化合物を得て解析を進めた。翅成虫原基再生では、翅成虫原基傷害によって脂肪体でのキヌレニン代謝が動き、遠隔的に再生を促進する代謝産物としてキヌレン酸を見出した。ネクローシス細胞が体内で生じると主要な自然免疫経路のTollが感染非依存的に活性化されるが、この経路とは独立して腸内細菌のdysbiosisによるIMD経路の活性化も明らかになった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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