2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of heterogeneous catalystic processes for hydrogenation of carboxylic acids containing aromatic rings to corresponding alcohols
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16H06595
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鳥屋尾 隆 北海道大学, 触媒科学研究所, 助教 (80775388)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | レニウム / 酸化チタン / 水素化 / 不均一系触媒 / カルボン酸 / DFT計算 / 機械学習 / 触媒インフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
ReをTiO2に担持した触媒(Re/TiO2)が芳香族環を有するカルボン酸化合物の選択水素化によるアルコール合成に有効であることを見出した。一方、Pt、Ir、Ru、Pd等の金属をTiO2に担持した触媒で本反応を行ったところ、過剰水素化生成物が生成し、目的物の収率は低かった。不均一系触媒を用いて、これまで困難とされてきた芳香族環を有するカルボン酸化合物の選択水素化を実現する点が本研究の特筆すべき点である。各種分光法、特に、FT-IR、Raman、XPS、XAFSのin situ測定を行い、Reの状態を詳細に調査した。それら測定より、最も高活性であった500 ℃ H2還元後のRe/TiO2触媒は0価のRe種と2,4価等の低原子価のRe種が共存していることが明らかになった。また、種々の担持Re触媒に対してHAADF-STEM観察を行った結果、Al2O3,SiO2,Carbon等の担体上のReと比較してTiO2担体上のReは粒径が小さいことが分かった。DFT計算により、ReはCOOH基との相互作用が強く、また、ベンゼンとの相互作用が弱いことが明らかとなった。この相互作用の違いが、本反応におけるRe触媒の高い選択性発現の一因となっていると結論した。本触媒はアミドやエステル等のその他のカルボン酸誘導体やCO2の選択水素化反応に対しても有効であることが分かっている。 現在、本件研究で得られた知見を活かして新触媒の設計や成果の体系化を行っている。当該分野の学術基盤を確立したい。加えて、申請者らが取り組んでいる情報科学を利用した”触媒インフォマティクス”としてそれらの情報を落とし込み、さらに高性能な触媒開発を試みる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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